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アーム株、AIブームを背景に2024年も株価上昇へ

ストーリーハイライト

半導体設計大手アーム・ホールディングス(NASDAQ:ARM)の2023年の株価は、9月の上場から数カ月でかなりの水準に上昇しました。2024年もAIブームが続く中、優位性を保つ同社株はさらに上昇する可能性があります。

アームは、2023年に最大級のIPOを達成しました。株価は12月に史上最高値を更新し、この革新的な半導体設計企業が次にどこへ向かうのか、そして今年その力を発揮できるのしょうか。比較的多くのアナリストは、アームの今後について強気です。

長期的には、アームの成長物語には評価すべき点がたくさんあります。同社は、自社の設計を他社にライセンス供与する企業であるため、半導体事業、特に半導体製造ビジネスにおける他の多くのプレーヤーと比較した場合、事業運営に関する資本が軽いのが特徴です。

「DIY」の追い風を受けるアーム株

特定のハードウェア(CPUを思い浮かべてください)に関しては、DIY(ドゥ・イット・ユアセルフ、ここでは内製化や自社開発を指します)の道を歩む大手テクノロジー企業が増えています。このように技術開発を内製化することは、単に利幅を拡大するだけでなく、自社開発のソフトウェアとハードウェアがうまく融合することで、全体的なユーザー・エクスペリエンスを向上させる一助となる可能性があります。

アップル(NASDAQ:AAPL)は近年、半導体の効果的活用の恩恵とアームの素晴らしい設計を使用することの価値を明らかにしました。半導体のカスタマイズ性を高める手段としてアームに注目する企業が増える中、アームにとってのDIYの追い風は相変わらず強いと考えられます。

アームが半導体設計を独占することはないかもしれません。しかし、今のところ、アームは素晴らしい「堀(強力な競合優位性)」を持っていると考えられます。

大物アナリストがアーム株を高く評価

アーム株は、最近、アナリスト・コミュニティーの中でファンを獲得しています。昨年末、ウェルズ・ファーゴ (NYSE:WFC)は、アーム株に関して「買い」レーティングでカバレッジを開始しました。ウェルズ・ファーゴの5つ星アナリスト、Aaron Rakers氏の目標株価は85.00ドルで、現在の水準から21.4%の上昇を見込んでいます。さらに最近では、ローゼンブラット証券が、ウォール街で最も高い目標株価110.00ドルを付け、「買い」レーティングを再表明しました。

なお、すべてのアナリストが同社とその高いバリュエーションを支持しているわけではありません。1月12日終値で見た場合、アームの株価は、株価売上高倍率(PSR)で25倍以上、予想株価収益率(PER)で52.9倍です。どちらの指標も半導体業界の平均を大きく上回っています。しかし、アームは同業他社とは異なるタイプの半導体プレーヤーです。

半導体設計のライセンシングという資本の軽いビジネスは、他の半導体企業よりも高いプレミアムがつくとみられます。どの程度のプレミアムがつくかは、アナリストや投資家の大きな関心事です。

AIはアームにとって巨大なディールになる可能性

人工知能(AI)革命が日増しに過熱する中、アームはブームの適切な側に確実に留まる必要があります。アームCEOのRene Haas氏は、AIが同社にとって巨大なディールになると考えています。

「AIは、私たちの仕事、生活、遊びのあらゆる側面に入り込むと思います」と同氏は語っています。彼は今後10年、あるいは5年以内にAIの波が押し寄せると予想しています。

アームや他の半導体企業にとってAIの将来がどうなるかを確実に知ることはできませんが、Haas氏がこの技術に照準を合わせていることは心強いことです。そして、AIを活用した半導体分野で絶対的な強者に成長できる企業があるとすれば、それはアームと考えられます。素晴らしい経営陣と長期的な勝者の兆候をすべて持っており、後はそれらを実行し続けるだけです。

アナリストによると、アーム株は「買い」か?

ウォール街では現在、アームに対する評価が大きく分かれており(19人中12人が「買い」、6人が「中立」、1人が「売り」)、強気派は長期的な成長を高い株価に見合うものと見ていますが、それ以外のアナリストはアームに対して様子見です。アナリストのコンセンサス評価は、「中程度の買い」です。平均目標株価は67.31ドルで、今後12カ月で3.8%の下値余地を示唆しています。

結論

アーム株は、その高いバリュエーションから、誰もが好む銘柄ではありません。しかし、AI革命の進展に伴い、半導体業界において、次の大型企業に成長する可能性がある最有力候補として際立っているとみられます。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Can ARM Stock Flex Its Muscles in 2024?原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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