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アマゾン株:重要なホリデーシーズンを前にアナリストは強気

ストーリーハイライト

実店舗の小売業者にとっても、アマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)のようなeコマース企業にとっても、ホリデーシーズンは重要な販売期間です。マクロ的な圧力にもかかわらず、全米小売業協会(NRF)は11月から12月にかけてのホリデーシーズンの消費額は昨年から3%~4%増加し、9,573億ドル~9,666億ドルになると予測しています。特に、オンラインおよびその他の無店舗売上は、7%~9%増の2,737億ドル~2,788億ドルになると予想しています。ウォール街のアナリストは、アマゾンのホリデー四半期に強気で、同社の最近の堅調な勢いが続くと予想しています。

堅調な業績

アマゾンが先日発表した2023年第3四半期決算は、売上高が前年同期比13%増の1,431億ドルとなり、好調さを投資家に印象付けました。北米セグメントの売上高が13%増、国際セグメントの売上高が16%増となったように、同社の小売事業は力強い勢いを示しました。また、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウド・コンピューティング事業が12%増加したことも、売上高の拡大をさらに押し上げました。

アマゾンの経営陣は、第4四半期の売上高については、前年同期比7%~12%増の1,600億ドル~1,670億ドルの範囲を見込んでいます。このガイダンスは、ウォール街の予想1,672億ドルを若干下回っています。しかし、ウォール街は依然としてアマゾン株に対して強気で、さらなる上昇を見込んでいます。

アナリストはアマゾンに楽観的

11月6日、ジェフリーズのアナリスト、Brent Thill氏は、アマゾンのホリデー商戦に対する楽観的な見方を踏まえ、目標株価175ドルの「買い」レーティングを再表明しました。

Thill氏によると、第三者機関の予測では、米国の年末商戦の伸びは昨年の6%から4%に減速する可能性があるとのことです。しかし、eコマースの売上成長率は2022年の7%から9%に加速する見込みです。実際、ジェフリーズがeコマース顧客約1,000人を対象に実施した調査でも、ホリデー商戦の小売売上高全体の伸びは鈍化するものの、Eコマース売上高の伸びは加速することが明らかになりました。

アマゾンはホリデー商戦のeコマース売上で明らかに勝者に

この調査結果は、アマゾンが「ホリデー商戦の主要な受益者」となり、「ホリデー商戦のeコマース売上では明らかに勝者となるようだ」というThill氏の見方を裏付けるものです。

先週、Tigress Financialのアナリスト、Ivan Feinseth氏は、アマゾン株の目標株価を204ドルから210ドルに引き上げ、「買い」レーティングを再確認しました。同氏の強気な見方は、アマゾンの人工知能(AI)による能力増強、プライム会員サービスの継続的拡大、オンライン販売の成長、広告収入の拡大に基づいています。

アナリストによれば、アマゾンは「買い」か?

全体として、ウォール街はアマゾン株に対して非常に強気で、直近3カ月間のアナリストレーティングでは、40人全員が「買い」を付けており、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価175.51ドルは、今後12カ月で22.6%の上値余地を示唆しています。株価は年初来で70.5%上昇しています。

結論

マクロ経済の困難にもかかわらず、アマゾンはホリデーシーズンに力強い売上を達成する見込みです。NRFの予測やその他の第三者調査でも、ホリデーシーズンのEコマース売上は小売全体の売上を上回る伸びが予想されており、アマゾンにとっては良い兆候です。アナリストは、Eコマースにおける圧倒的な地位、AWSの堅調な見通し、急成長している広告事業、収益性向上のためのコスト削減の継続などにより、ホリデーシーズン以降もアマゾンの長期的な見通しについても強気です。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Amazon Stock (NASDAQ:AMZN): Analysts Bullish Ahead of Key Holiday Season原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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