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アルファベット株:見過ごされてきたマグニフィセント・セブンの一角が急浮上

ストーリーハイライト

アルファベットは、売上高と利益率を伸ばし続けています。加えて、新たな配当導入により、投資家はアルファベット株に対してさらに強気になりつつあります。

アルファベット(NASDAQ:GOOG,NASDAQ:GOOGL)の株価は、年初は低調なスタートとなりました。これは、AI導入の不手際が、同社の検索とクラウド分野の高成長から投資家の眼を遠ざけたためでした。しかし、圧倒的な第1四半期業績報告の後、株価は再び注目を浴び、活況を呈しています。売上高の成長加速、利益率の上昇、そして最近発表された配当は、株式の強気ケースを強化し、長期的に魅力的になっています。

アルファベットの売上高成長加速

2024年第1四半期の売上高成長率は前年同期比15%増となり、総売上高は805億ドルに達しました。これは、2023年第4四半期の13.5%成長からさらに良くなっています。また、前年同期の売上高成長率は3%に過ぎませんでした。

グーグル・クラウドの売上高も第1四半期に加速し、同社の総事業に占める割合が大きくなっています。クラウド・コンピューティング部門の売上高は95億7,000万ドルで、前年同期比28.4%増でした。グーグル・クラウドの営業利益も前年同期の1億9100万ドルに対し、9億ドルと急増しました。これは前年同期比371%の増加です。

グーグル・クラウドの売上高はアマゾン・ウェブ・サービスの売上高を上回るペースで伸びており、成長率が高いということは、アルファベットが非常に利益率が高いクラウド・コンピューティング産業で、シェアを拡大していることを示しています。

利益率が再び急上昇

グーグル・クラウドの成功は決算のハイライトでしたが、それは利益率の向上に焦点を当てた企業の姿勢を反映したものです。全体の純利益は236億6,000万ドルに達し、2023年第1四半期より57.2%増加しました。利益率が高まれば、特に予想PER(株価収益率)を見る投資家にとって、バリュエーションはより魅力的なものになるでしょう。

アルファベット株の過去1年間の上昇率は、直近の時間外業績後の急上昇を除くと51%に過ぎません。これは同社の純利益成長率を少し下回っており、健全なバリュエーションを示しています。現在の株価はPER29倍で推移しています。

アルファベットはよりスリムなアプローチをとっており、いくつかのコスト削減策に着手しています。従業員数は190,711人から180,895人へと前年比5.4%減となりました。利益率改善を目指すテック大手にとって、人員削減は常態化しています。

アルファベットはメタ・プラットフォームズの前例を踏襲

アルファベットは売上高と利益率が上昇し、例外的な四半期決算を報告しました。メタ・プラットフォームズ(NASDAQ:メタ)も、2023年に同様の成功を収め、株価はこの1年で2倍以上に上昇しています。

アルファベットは、1四半期前にメタが行ったように、配当を導入しました。株主は、2024年6月17日に1株当たり0.20ドルの四半期配当を受け取る予定です。クラスA、クラスB、クラスCの株式はすべて配当の対象となり、配当は数年間で大幅に増加する可能性があります。

アルファベットの現金、現金同等物、有価証券は1,109億ドルあり、増配が可能です。同社はまた、長期投資家に報いるために700億ドルの追加自社株買いプログラムを承認しました。メタの配当導入および自社株買い計画発表も投資家に歓迎されており、アルファベットもその後を追っているようです。

アルファベットの次の展開は?

アルファベットには、利益率を拡大するチャンスが何度も訪れる可能性があります。2024年第2四半期の利益率は20%から25%の範囲とみられ、数四半期以内に30%に達する可能性が高いと考えられます。

スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)の発言は、AIが同社の今後の四半期において大きな役割を果たすことを示しています。

「私たちはGemini(グーグルのAI)時代を順調に進めており、全社的に大きな勢いがあります。AI研究とインフラにおける当社のリーダーシップと、グローバルな製品展開により、当社はAIイノベーションの次の波に対して有利な立場にあります」と、ピチャイ氏は決算プレスリリースで述べています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、アルファベット株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が30人、「中立」が7人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。決算発表前の平均目標株価の167.51ドルは、今後12カ月で7.4%の上値余地を示唆しています。アナリストは素晴らしい決算発表を受け、目標株価を引き上げているようです。

結論

アルファベットの良好な決算発表を、投資家は歓迎しています。売上高の伸び率は引き続き加速しており、AIは長期的に大きな成長をもたらす可能性を秘めています。

Gemini AIは魅力的なリターンをもたらすと考えられますが、同社はAIの完全な実現だけに依存しているわけではありません。検索部門とグーグル・クラウド部門は引き続き好調です。特にグーグル・クラウドは目覚ましい成長を遂げ、営業利益が前年比371%増と急増しています。このセグメントの営業利益の増加は、利益全体に大きな影響を与えるはずです。

アルファベットは、マグニフィセント・セブン銘柄の中では、久しく見過ごされてきた銘柄です。しかし、今回の決算と市場の反応により、アルファベット株は再び注目を集めるでしょう。アルファベットは長期的に有望な銘柄であり、長期投資家にキャッシュフローを提供します。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Alphabet (NASDAQ:GOOGL): The Overlooked Magnificent Seven Stock Is Now Thriving原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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