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ストーリーハイライト
アナリストによると、現在進行中の人工知能(AI)の波において、上昇ポテンシャルの高いAI関連銘柄へ投資することで利益を得られる可能性が高いです。企業は、機械学習、大規模言語モデル(LLM)、AIベースのアプリケーションやテック、チャットボット(AIを活用した自動会話プログラム)、自動化やロボットに多額の投資を行っており、AI銘柄の上昇を牽引しています。
テクノロジーセクターを専門とするアナリストは、広範な市場をアウトパフォームするAI銘柄を特定する専門知識を有しています。彼らの分析は、各銘柄に関する確かなリサーチとファンダメンタル分析に裏打ちされています。
このような背景を踏まえ、TipRanksのデータベースを活用し、アナリストが最も上昇可能性が高いと考えている5つのAI株を見てみましょう。
1位 アルファベット・クラスA (NASDAQ:GOOGL)
ChatGPTブームが到来して以来、アルファベットは独自の生成AI Bardチャットボット(現在はGeminiと呼ばれています)を最も早く立ち上げたテック企業の1つです。グーグルやユーチューブなどのアルファベットのサービスは、広告の価格設定やプロモーション、Gmailのスパムフィルターなどの面でAIや自動化を利用しています。グーグルは、アルファベットCEOのサンダー・ピチャイ氏が強調しているように、検索エンジンの検索結果を改善するためにAIを活用することに大きく賭けています。
さらにグーグルは、圧縮したGeminiナノモデルをスマートフォンに直接組み込むことを推進中です。
なお、Geminiの画像生成機能の人物画像生成で問題があり、グーグルはGeminiの一部サービスを一時停止しました。
それでも、アルファベットのAI活用ポテンシャルを念頭に、アナリストのアルファベット対するコンセンサス評価は「強気買い」です。TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が29人、「中立」が8人となっています。164.59ドルのアルファベット・クラスAの平均目標株価は、今後12カ月で25.3%の上値余地を示唆しています。
2位 アマゾン・ドット・コム (NASDAQ:AMZN)
Eコマースの巨人のアマゾン・ドット・コムは、検索結果の改善やオンライン・ポータルでの商品推奨にAIを活用してきました。さらに、アマゾンのフルフィルメントセンター(eコマースなどでの総合的な商品発送拠点)では自動化とロボットテクノロジーを活用しています。
クラウドのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)部門は、仮想アシスタント、生産性向上ツール、検索などの提供により、クラウド分野のインフラとアプリケーションを成長させる大きな可能性を秘めています。さらに、アマゾンは最近、AI新興企業のAnthropicに40億ドルを投資しており、同社のクラウド・コンピューティング・サービスにとって良い兆候です。
TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、41人のアナリスト全員が「買い」を付けており、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の208.48ドルは、今後12カ月で20.2%の上値余地を示唆しています。
3位 アップル (NASDAQ:AAPL)
アップルは、独自の生成AI製品の開発競争において、後発のビッグテック・プレーヤーの一社です。それでも、同社は徐々に自社製品にAIを統合し始めており、強力なカメラ、音声テキスト変換・翻訳、テキスト予測、アクセシビリティ機能などのインテリジェント機能をユーザーが利用できるようにしています。
アップルは、年初来で株価が12%下落するなど、少々厳しい年となっています。iPhoneメーカーがAI分野で真の可能性を示すまで、アップルの株価動向についてアナリストの見方は分かれたままです。
TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が16人、「中立」が9人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の205.07ドルは、今後12カ月で21.3%の上値余地を示唆しています。
4位 マイクロソフト (NASDAQ:MSFT)
マイクロソフトは、OpenAIで生成AI分野に多額の投資を行った最初のテック企業です。同社はBing検索エンジンにChatGPTを統合し、Azureクラウドインフラ、Edgeブラウザ、Microsoft Office Suite、Microsoft 365のCoPilotを含む他の製品にもこのモデルを統合する予定です。
TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が31人、「中立」が1人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の468.70ドルは、今後12カ月で16.6%の上値余地を示唆しています。
5位 メタ・プラットフォームズ (NASDAQ:META)
ソーシャルメディア・プラットフォームのメタは、AI熱狂の初期に大規模言語モデルLlama 1と2を発表し、今年7月にはLlama 3を発表する予定です。メタは、グーグルが直面しているような問題を回避するため、「議論が多い質問に対処する」ためのモデル強化に取り組んでいます。同社はまた、AIスーパーコンピューターを構築しており、データセンターの顧客向けにカスタムAIチップを構築する予定です。
メタ株は、TipRanksでも「強気買い」のコンセンサス評価を得ており、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が40人、「中立」が2人、「売り」が1人です。平均目標株価の528.80ドルは、今後12カ月で6.6%の上値余地を示唆しています。
終わりに
上記5社は、ウォール街アナリストのコンセンサス目標株価に基づくと、最も上昇ポテンシャルが高い企業です。投資家は、爆発的に成長するAI世界へのエクスポージャーを得るために、これらのAI銘柄のポートフォリオへの追加を検討できるでしょう。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、5 AI Stocks to Buy in March 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。
米国株