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アナリストによる、今買うべきバリュー株ベスト3(2024年5月)

ストーリーハイライト

ウォール街のアナリストが選ぶ、2024年5月に買うべきバリュー株(割安株)ベスト3は、ACM リサーチ、AT&T、アッヴィです。TipRanksのBest Value Stocksツールを使って、アナリストが高く評価しているバリュー企業を発掘しました。バリュー株は、現在株価がファンダメンタルズに比べて割安と思われる価格で取引されている株式です。

投資家はバリュー株を見つけるために、PER(株価収益率)、PSR(株価売上高倍率)、PBR(株価純資産倍率)などの様々な指標をよく使います。セクター平均やその銘柄の過去平均と比べて比率が低ければ、割安のシグナルとなります。

バリュー株は配当利回りが高いことが多いのですが、これはバリュー株企業が、キャッシュフローを事業に再投資する代わりに、株主に還元しているからです。これらの点を念頭に置いて、3つのバリュー株を見てみましょう。

1位 ACMリサーチ (ACM Research, NASDAQ:ACMR)

ACMリサーチは、IC(集積回路)、化合物半導体、ウェーハーパッケージング、ウェーハー製造などの垂直市場を含む、急成長する半導体業界に対応しています。同社は、製造装置の開発、製造、販売を行い、ウェハーウェット洗浄、電気めっき、ストレスフリー研磨、プラズマ強化化学気相成長(PECVD)、トラック、熱プロセスのサービスソリューションを提供しています。

現在、ACMリサーチのPERは17.5倍で、業界平均より40.6%低く割安となっており、同銘柄の5年平均PERより63.6%低くなっています。同様にPBRも1.8倍と、業界平均や同銘柄の5年平均を大きく下回っています。

直近四半期の業績は極めて好調

2024年度第1四半期の売上高は、前年同期比104.9%増の1億5,219万ドル、調整後EPS(1株当たり利益)は同246.7%増の0.52ドルと大幅増を記録しました。現在の勢いに基づき、ACMリサーチは2024年度通期の売上高ガイダンス(6億5000万ドルから7億2500万ドル)を維持しました。

重要なのは、ACMリサーチが今年、上海臨港工場で初期生産を開始する予定であることです。また同社は、世界的な足場を固めるため、米国と韓国の事業への投資を継続する予定です。

ACMリサーチ株は「買い」か?

TipRanksによれば、ACMリサーチ株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、6人全員が「買い」で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の38.26ドルは、過去1年間で株価が139%上昇した後でも、現在の水準から今後12カ月で65.2%の上値余地を示唆しています。

2位 AT&T (NYSE:T)

米テキサス州に本拠を置くAT&Tは、世界最大の電気通信会社のひとつです。5Gと光ファイバー技術の採用拡大から恩恵を受ける好位置にあります。AT&T株は1株当たり0.28ドルの魅力的な配当を支払っており、配当利回りは6.43%で、セクター平均の2.5%を大きく上回っています。

AT&Tの実績PERは9.2倍で、セクター平均より49.3%低くなっています。PSRは1.01倍で、セクター平均より20.5%、同銘柄の5年平均より8.5%低いです。

ワイヤレス・サービス、ブロードバンドの勢い継続

2024年第1四半期決算は、利益はアナリスト予想を上回ったものの、売上高は予想を下回り、まちまちの結果となりました。売上高は前年同期比0.4%減の300億ドル、調整後EPSは0.55ドルで前年同期比0.05ドル減でした。

興味深いのは、ポストペイド(後払い)携帯電話の34万9,000件純増とAT&Tファイバーの25万2,000件純増を記録したことで、これはモビリティ事業と消費者向け有線接続事業の勢いが増していることを反映しています。2024年通期の調整後EPSは2.15~2.25ドルを予想しており、さらにワイヤレス・サービスの売上高成長率は3%台、ブロードバンドの売上高成長率は7%以上と予想しています。

AT&T株の今後は?

TipRanksによれば、AT&T株のアナリスト・コンセンサス評価は「強気買い」です。これは、過去3カ月間のアナリストレーティングの「買い」9人、「中立」2人に基づきます。平均目標株価の21.05ドルは、今後12カ月で21.7%の上値余地を示唆しています。AT&T株は過去1年間で2.06%上昇しています。

3位 アッヴィ (AbbVie Inc., NYSE:ABBV)

イリノイ州に本社を置くアッヴィは、免疫学、腫瘍学(がん関連)、神経科学、眼科、ウイルス学、女性の健康、消化器病学に注力する米国のバイオ医薬品企業です。アッヴィは1株当たり1.55ドルの四半期配当を支払っており、セクター平均を上回る3.76%の利回りを反映しています。

アッヴィの非GAAP(米国会計基準)実績PERは14.72倍で、同銘柄の5年平均よりは35.26%高いものの、セクター中央値より24.1%低くなっています。さらに、アッヴィの非GAAPフォワードPEGレシオ(株価収益成長率)は1.74倍で、セクター平均より6.45%、同銘柄の5年平均より82.87%割安になっています。

PEGレシオ、アッヴィの収益成長をより良く反映

PEGレシオは、企業の収益成長をよりよく表しています。アッヴィの場合、パイプライン(新薬候補)医薬品の期待実績がPEGレシオに反映されるため、より良い指標となります。

アッヴィの2024年第1四半期の調整後EPSは2.31ドル、売上高は123.1億ドルで、アナリスト予想を上回る好決算となりました。2024年通期の調整後EPSガイダンスを11.13ドル~11.33ドルの範囲に引き上げました。アッヴィのパイプラインは、現在までに90を超える化合物、デバイスなどが、単独または提携・ライセンス契約に基づいて開発中です。第1四半期の同社の研究開発費は売上高の15.8%に達しました。

アッヴィ株は「買い」か?

TipRanksによれば、アッヴィ株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が11人、「中立」が2人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の184.83ドルは、今後12カ月で14.4%の上値余地を示唆しています。過去1年間で、アッヴィ株は10.2%上昇しています。

結論

ウォール街のアナリストは、上記の3つのバリュー株に対して非常に強気で、現在の株価は絶好の買い場と考えています。バリュー株は、健全な財務体質を持つ老舗の大企業が多く、リスクが低く、割安な投資先と考えられています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Value Stocks to Buy in May 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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