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アナリストによる、今買うべき五輪関連株3選(2024年7月)

ストーリーハイライト

ウォール街のアナリストによる、2024年7月に買うべき五輪関連株ベスト3を紹介します。五輪関連株とは、広告やパートナーシップ、何らかのスポンサーシップによってオリンピックに関連する企業の株式を指します。このような企業は、オリンピックにより知名度や売上高が向上するため、大会の恩恵を得る傾向があります。

その結果、これらの企業の株価はこの時期に急上昇する可能性があります。2024年夏季五輪パリ大会が目前に迫っていますが、注目すべきリターンを得るためにオリンピック関連銘柄への投資を検討するには、まだ遅くはないかもしれません。

TipRanks銘柄比較ツールを使い、コンセンサス評価が「強気買い」で、今後12カ月で確かな株価上昇が期待できるパリ2024オリンピックのスポンサーおよびパートナー銘柄を3つ選びました。これら3社は、長年オリンピック開催に関わり、名声を築いてきました。それではこの3社を詳しく見てみましょう

1位 アリババ・グループ・ホールディングス(Alibaba Group Holdings, NYSE:BABA)

中国に本社を置くアリババ・グループ・ホールディングスは、eコマースの巨人です。同社はまた、複数の事業部門を通じて、テクノロジー、インターネット、物流、クラウド・ソリューションも提供しています。

アリババは2017年からオリンピックのワールドワイドパートナーの1社です。同社はアリババ・クラウド・インテリジェンス・プラットフォームを通じて、オリンピックに先進的なクラウドインフラとサービスを提供しています。

アリババ・クラウド、オリンピックのデジタル化を可能に

アリババ・クラウドはオリンピックのデジタル化を可能にし、世界中のアスリートやファンの体験を最適化します。アリババとオリンピックの提携は、若い視聴者をオリンピックに引き込むことを目的としています。

また、アリババは株主還元で多額の自社株買いを実施しています。2027年第1四半期まで延長される現在の自社株買いプログラムの残額は261億ドルです。同社はまた、1株当たり1.64ドルの年間配当を支払っており、配当利回りは1.31%です。

アリババ株は「買い」か?

TipRanksによれば、アリババ株のコンセンサス評価は「強気買い」です。これは、過去3カ月間のアナリストレーティングの、「買い」13人、「中立」3人に基づきます。平均目標株価の103.93ドルは、今後12カ月で41.4%の上値余地を示唆しています。

2位 ビザ (Visa, NYSE:V)

ビザは、カード決済業界の紛れもないリーダーであり、様々なデジタル決済サービスを提供し、世界中の消費者、銀行、企業、政府を結びつけています。

ビザは1986年以来、オリンピックのワールドワイドパートナーであり、独占的な決済テクノロジーパートナーであり、2032年までオリンピックで使用できる唯一のカードです。同社は、視聴者と組織委員会の双方に最先端の決済ソリューションを提供しています。

適切なツールやリソースで選手をサポート

同時に、2000年以来、「チーム・ビザ」を通じて500人以上のオリンピック・パラリンピック選手を適切なツールやリソースでサポートしてきました。

ビザ株は1株当たり0.52ドルの四半期配当を支払っており、配当利回りは0.74%です。同社は株主還元を強化するため、定期的な自社株買いも実施しています。

ビザは7月23日の市場終了後に2024年度第3四半期決算を発表する予定です。アナリスト予想では、売上高は89.2億ドル、調整後EPS(1株当たり利益)は2.42ドルです。前年同期は、売上高81.2億ドルで調整後EPSは2.16ドルでした。

ビザ株は「買い」か?

TipRanksによれば、ビザ株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が19人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の316.63ドルは、今後12カ月で18.9%の上値余地を示唆しています。

3位 サノフィ (Sanofi, NASDAQ:SNY)

パリに本社を置くサノフィは、オリンピックの直接的な恩恵を受ける可能性があります。同社は世界的な製薬・ヘルスケア企業で、人々の生活を改善・保護する医薬品やワクチンの発見・開発に携わっています。サノフィの重点研究分野は、免疫学、炎症、神経学、腫瘍学(がん関連)、希少疾患です。

サノフィは、2024年パリ・オリンピック・パラリンピック競技大会のプレミアムパートナーであり、2024年パリ・オリンピック・パラリンピック聖火リレーのオフィシャルパートナーです。同社は、初のオリンピック・パートナーシップを活用して髄膜炎との闘いを強化し、髄膜炎の旗も発表しました。

オリンピック支援で保守的な企業イメージを変え、若い人材にアピール

オリンピックを支援することで、同社は保守的なイメージを変え、若い人材を引き付けたいと考えています。さらに、数千人の従業員をボランティアとして派遣するほか、バスケットボールからパラ陸上まで、さまざまな競技の14人の選手とコーチを支援しています。

サノフィは7月25日に2024年第2四半期決算を発表する予定です。市場では、売上高116億6,000万ドル、EPS0.87ドルを予想しています。同社は1株当たり1.48ドルの年間配当を支払い、配当利回りは2.98%です。

サノフィ株は「買い」か?

TipRanksによれば、サノフィ株のコンセンサス評価は「強気買い」です。これは過去3カ月間のアナリストレーティングの「買い」3人、「中立」1人に基づいています。平均目標株価の59.33ドルは、今後12カ月で18.1%の上値余地を示唆しています。

結論

オリンピックを間近に控えた今こそ、この人気イベントのパートナー企業やスポンサー企業の株式に投資する絶好の機会かもしれません。4年に一度のこのイベントは、世界中の観客に自社製品を有利に宣伝し、より多くの顧客を引き付ける機会を企業に与えます。投資家は、ポートフォリオのリターンを高めるために、前述の3つの五輪銘柄を検討できます。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Olympic Stocks to Buy in July 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
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