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アナリストによる今買うべきAI関連株ベスト3(2024年7月)

ストーリーハイライト

ウォール街のアナリストによると、2024年7月に買うべき人工知能(AI)関連銘柄ベスト3は以下の通りです。これらの銘柄は「強気買い」のコンセンサス評価を得ており、今後12カ月で大幅な上昇が予想されています。TipRanksのAI銘柄比較ツールを使って、これら3つのAI関連銘柄を特定しました。

AIの世界は予想以上のスピードで進化しています。テクノロジー分野だけでなく、さまざまな業界の企業が、業務や顧客体験を円滑にするためにAI導入を拡大しています。

AIを活用して製品提供や業務効率を強化する企業は、予想を上回る業績を上げる可能性を秘めています。同時に、AI機能を可能にするコンポーネント、半導体、ハードウェア、ソフトウェアを製造する企業も足場を固めつつあります。アナリストの支持を集めているAI関連企業3社をご紹介します。

1位 プレシジョン・ドリリング(Precision Drilling Corp., NYSE:PDS, TSE:PD)

カナダのカルガリーを拠点とするプレシジョン・ドリリングは、エネルギーセクターに属する企業です。同社は石油・ガス会社に陸上掘削、坑井仕上げ、生産サービスを提供しています。同社はAI、自動化技術、スマートアルゴリズムの力を活用し、掘削業者や探鉱業者の作業時間短縮、坑井建設コストの削減、リスク低減を支援しています。

6月30日現在、同社の掘削リグは、カナダに64基、米国に36基、その他海外に8基稼働しています。

プレシジョン・ドリリングは今月末に2024年第2四半期決算を発表する予定です。売上高は3億1,155万ドル、1株当たり利益(EPS)は0.42ドルになると予想されています。前年同期は、売上高3億1,352万ドルでEPSは1.20ドルでした。

総還元性向50%を目指す

2024年通期については、負債総額を1億5,000万カナダドル~2億カナダドル削減する見込みです。一方、フリーキャッシュフローのおよそ25%~35%を自社株買いに充て、総還元性向を50%にすることを目指しています。

プレシジョン・ドリリング株は「買い」か?

TipRanksによれば、プレシジョン・ドリリング株のコンセンサス評価は「強気買い」で、過去3カ月間のアナリストレーティングは、7人全員が「買い」です。平均目標株価の94.02ドルは、今後12カ月で33.7%の上値余地を示唆しています。過去1年間で株価は42%以上上昇しています。

2位 エアロバイロンメント (AeroVironment, Inc., NASDAQ:AVAV)

カリフォルニアに本拠を置くエアロバイロンメントは、無人航空機システム(UAS)、無人地上車両(UGV)、徘徊型兵器システム(LMS、標的上空を自動飛行し攻撃目標に突入する兵器システム)、高高度疑似衛星(HAPS、成層圏を飛行する無人飛行機で、広範囲の監視や通信中継が可能)を設計・開発しています。

エアロバイロンメントは、政府、防衛部門、および民間顧客への主要サプライヤーです。同社は、AI、ロボット工学、センサー、ソフトウェア分析、接続性を活用して、最先端の技術ソリューションを開発しています。

直近の2024年度第4四半期(2024年2-4月期)決算では調整後EPSが約57%減少し、受注残高が減少したため株価は急落しました。なお、第4四半期の売上高は前年同期比6%増の1億9,698万ドルとなり、2025年度通期のガイダンスはアナリストの予想と一致しました。

防衛・兵器システム用の高度な自律型技術開発を継続

エアロバイロンメントは、顧客向けに高度な自律型技術の開発を続けています。しかし、防衛・兵器システムを製造しているため、そのほとんどは機密扱いとなっています。

エアロバイロンメント株は「買い」か?

TipRanksによれば、エアロバイロンメント株のコンセンサス評価は「強気買い」で、過去3カ月間のアナリストレーティングは、3人全員が「買い」です。平均目標株価の228.33ドルは、今後12カ月で25.4%の上値余地を示唆しています。特筆すべきは、過去1年間で株価が80%近く急騰したことです。

3位 マイクロン・テクノロジー (NASDAQ:MU)

アイダホ州に本社を置く半導体メーカーのマイクロン・テクノロジーは、AIの波の最大の受益者の1社です。同社は革新的なメモリー・ソリューションとデータ・ストレージ・システムのリーダーであり、その用途は多岐にわたります。

同社は、高帯域幅メモリー(HBM)、データセンター向けSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)ストレージ、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)およびNAND(不揮発性メモリ)などのAI関連製品ポートフォリオを提供しています。

投資家、より高い会社見通しを期待

2024年度第3四半期(2024年3-5月期)の売上高と調整後EPSはアナリスト予想を上回りました。しかし、報道によると、第4四半期の見通しが投資家を失望させたため、同社株は売られました。アナリストの予想とはほぼ一致したものの、市場は堅調なAI需要に牽引された並外れた会社見通しを期待していたのでしょう。同社は第3四半期決算発表の中で、データセンター売上高の前四半期比成長率の50%近くがAI需要によるものと述べていました。

マイクロン・テクノロジー株の目標株価は?

TipRanksによれば、マイクロン・テクノロジー株の平均目標株価161.12ドルは、今後12カ月で22.5%の上値余地を示唆しています。過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が25人、「中立」が2人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。過去1年間で株価は107%以上急騰しています。

結論

上記の3つのAI関連銘柄は、アナリストのコンセンサス評価がいずれも「強気買い」で、株価上昇の可能性が大きいと予想されています。さらに、この3銘柄はいずれもTipRanksのスマートスコアで8または9を獲得しており、広範な市場を上回るパフォーマンスを上げる可能性が高いことを示唆しています。投資家は、徹底的な調査の後、ポートフォリオのリターンを高めるために、これら銘柄への投資を選択できます。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best AI Stocks to Buy in July 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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