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ヘッジファンドが買っている「強気買い」金融株2銘柄

ストーリーハイライト

TipRanksを使えば、ヘッジファンド・マネージャーなどの金融専門家の投資活動を追跡できます。483のヘッジファンドが発表したForm 13-Fデータ(機関投資家がSECに提出する四半期報告書)を集計することで、TipRanksヘッジファンド・コンフィデンス・シグナルは、ヘッジファンド・マネージャーがその銘柄に対してどれだけ強気であるかを示しています。

今回、TipRanks株式スクリーナーツールを使って、2つの金融株に注目しました。メットライフ (NYSE:MET) とシノバス・ファイナンシャル (NYSE:SNV) です。両銘柄とも、アナリストから「強気買い」のコンセンサス評価を得ており、そして前四半期にヘッジファンドによって買われています。

メットライフ

メットライフは、ニューヨークに本拠を置く、生命保険、年金、従業員の福利厚生、資産運用サービスを提供する多国籍保険会社です。2024年には、同社は良好なマクロ環境、健全なバランスシート、商業用不動産市場に対する懸念の緩和から恩恵を受ける態勢が整っているとみられます。

TipRanksのデータベースによると、ヘッジファンドは前四半期にメットライフを810万株購入しています。ゴッサム・アセット・マネジメントのJoel Greenblatt氏やバイキング・グローバル・インベスターズのAndreas Halvorsen氏など、複数のヘッジファンド・マネージャーが保有株を増やしました。また、ヘッジファンドのコンフィデンス・シグナルは現在、「非常にポジティブ」です。

メットライフは今買うべき銘柄か?

1月23日、エバーコアISIのアナリスト、Thomas Gallagher氏は、メットライフの「買い」レーティングを維持しましたが、目標株価を86ドルから84ドル(19.3%の上昇可能性)に引き下げました。

ウォール街はメットライフに対して楽観的です。TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、11人のアナリスト全員が「買い」で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の81.27ドルは、今後12カ月で15.5%の上値余地を示唆しています。同社の株価は過去6カ月で13.9%上昇しました。

ポジティブな点として、メットライフのTipRanksスマートスコアは「パーフェクト10」です。このスマートスコアを持つ株式は、歴史的にS&P 500指数 (SPX)を大きくアウトパフォームしています。

シノバス・ファイナンシャル

シノバスは米国の銀行持ち株会社で、主に南部で銀行、投資、住宅ローンなどの金融サービスを提供しています。同社のコスト削減努力と株主還元へのコミットメントが評価されています。

この銘柄は、TipRanksのヘッジファンド取引活動ツールから「非常にポジティブ」のシグナルを受けています。このツールによると、ヘッジファンドは前四半期に同社株を79万4,800株購入しています。TipRanksのデータによると、ヘッジファンド・マネージャーであるPzena Investment ManagementのRichard Pzena氏とEcho Street Capital ManagementのGreg Poole氏が、シノバスへのエクスポージャーを増やしています。

シノバス株は「買い」か?

先週の2023年第4四半期決算発表後、10人のアナリストが「買い」レーティングを付けています。直近では、ジェフリーズのアナリスト、Ken Usdin氏が「買い」レーティングを再表明し、目標株価を44ドルから46ドル(18.1%の上昇可能性)に引き上げています。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が11人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の43ドルは、今後12カ月で10.4%の上値余地を示唆しています。同社の株価は過去6カ月で17%上昇しています。重要な点として、シノバスのスマートスコアは8(=アウトパフォーム相当)となっています。

終わりに

金融専門家にアドバイスを求めることは、不透明な市場環境下では賢明な投資戦略です。トップエキスパートの銘柄選択に関するより多くのアイデアについては、投資家はTipRanks エキスパートセンターにアクセスし、情報に基づいた投資判断を下すことができます。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、AVUS ETF: Best of Both Worlds — Active and Passive Investing原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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