✔ ビットコインの価格が下落している原因を知りたいという方
✔ ビットコインの価格がこれからどうなるのか知りたいという方
「ビットコインの価格は2017年みたいに上がらないのかな……」といったように、ビットコインの価格が下がる場面を見てきた方の中には、ビットコインに期待を持てないケースもあるかと思います。
ビットコインは誕生以来、その画期的な技術的特徴が知れ渡るにつれて、ビットコインの価格も上がり続けていたのですが、2017年の年末を頂点として価格は下落に転じました。
ビットコインの価格はなぜ下落したのでしょうか。そしてふたたび、ビットコインの価格は上昇するのでしょうか。
そこで今回は、ビットコインの価格が下落した原因と、ビットコインの将来性についてお伝えしてきましょう。
- ビットコインが下落している原因としては「ビットコインキャッシュのハードフォーク」「マイナーの減少」「実体経済の影響」などがある
- ビットコインの今後の価格は「発行量に上限がある」「ビットコインの普及率」「半減期によるマイニング報酬の減少」に影響される
- ビットコインは「資産としての将来」「法定通貨を補助する存在としての将来」が期待されている
- ビットコインの潜在的な能力から、価格は下落から上昇に転じることが予想される
- ビットコインは2019年4月~5月にかけて上昇
- ビットコインの価格が5月末に反落したが、6月に入り再び上がりつつある
目次
ビットコイン(BTC)が下がる原因
ビットコインの価格が下がってしまう原因はいろいろありますが、その中でも特に下落に影響していると思われるものを3つ説明します。
原因1:ビットコインキャッシュのハードフォーク問題
ビットコインキャッシュは、ビットコインのブロックのサイズ問題を解決する目的でビットコインから分離して誕生した暗号資産(仮想通貨)。
暗号資産(仮想通貨)はブロックチェーンによってその安全性を確保していますが、そのブロックチェーンに記録された内容に手を加える行為をハードフォークといいます。
ブロックチェーンに記録された内容の変更には変更時点以前の規則もすべて変えるソフトフォークと、変更以前の規則を放置するハードフォークのふたつがあります。
ハードフォークを行うとッブロックチェーンは変更以前のルールに従ったものと変更以後のルールに従ったものに分離。その結果1つの暗号資産(仮想通貨)が2つになってしまうのです。
ビットコインキャッシュにハードフォークが行われた際に内輪揉め(システムに関する対立)が発生し、その余波を受けてビットコインの価格が下落したことがありました。
ブロックのサイズ問題とは
暗号資産(仮想通貨)では送金や取引などが行われるごとに、その情報はブロックというものに記録。情報が一定の容量(サイズ)に達するとブロックが承認され、別のブロックが生成されます。
ビットコインでは、このブロックのサイズが1メガバイトに設定されていました。しかし取引量が増えることでブロックを承認するよりも早く情報が押し寄せ、取引が遅延してしまうという問題が発生してしまいます。
このブロックのサイズが小さいために取引が遅延するのが、ブロックのサイズ問題。ビットコインでは10分に1度取引を承認するようになっているのですが、サイズ問題によってしばしば承認が遅れてしまうことがあるのです。
原因2:マイナーの減少
現在、ビットコインのハッシュレート(マイニング速度)は減少傾向にあります。これはマイナーが減っていることが大きな要因と考えられています。
ビットコインはデータを分散させることで安全性を保っており、データの分散に貢献しているのがマイナー。
マイナーの減少はビットコインの安全性にも影響するので、ハッシュレートの低下、つまりマイナー減少がビットコインの価値の低下をもたらしていると考えられているのです。
つまりビットコインのマイナーが増えれば、価格上昇の材料となります。
マイナーが担っている仕事とは
マイナーとは暗号資産(仮想通貨)のブロックの承認を行う人のことで、特に「マイニング」という作業をしている人を指す場合が多いです。
マイニングとは、ブロックを承認するために必要な「ノンス値」というものをコンピュータを使って探り当てること。ノンス値を発見したマイナーはブロックを承認し、報酬として新しく発行された暗号資産(仮想通貨)を受け取ります。
私たちがビットコインを使って取引をするとき、無事にやり取りができるのはこのマイナーが日夜マイニングに励んでくれているため。マイナーはビットコインの仕組みそのものや、その正確性を担っているのです。
原因3:実体経済からの影響
米国株の乱高下が近年激しくなっています。一年の間に急激に下落することが数回におよぶことも珍しくありません。
暗号資産(仮想通貨)と株価は以前はさほど相関して上下しませんでしたが、暗号資産(仮想通貨)もリスク商品の一つと考えられるようになり、実体経済の影響を受けやすくなっています。
2019年10月、アメリカのマーケット調査会社Fundstratのトマス・リー代表はビットコインの価格がアメリカ株の代表的な指数であるS&P500と連動していると指摘しました。
S&P500が15%も上昇したときにはビットコインのリターンが1800%を超え、反対にS&P500がマイナスに振れるとビットコインのリターンもマイナスに転じています。
株式市場の下落が暗号資産(仮想通貨)市場の下落に結びつくことも珍しくなくなり、それにともなってビットコインの価格にも変動をきたす可能性が指摘されているのです。こちらの動きは、暗号資産(仮想通貨)市場の拡大に伴って、更に影響を受けやすくなるでしょう。
一般的にリスク資産と言うのはハイリスクハイリターンの性質を有しています。ビットコインは非常に値動きが大きいため、リスク資産として投資家に考えられているのかもしれません。
ただ2019年の米中貿易戦争で、ビットコインはリスクオフ資産のように価格を上昇させています。実際の値動きを見ると、ビットコインはリスク資産とリスクオフ資産、両方の性質を有していると考えるほかないようです。
ビットコイン(BTC)は暴落しうるのか?
ビットコインの価格は、これまでも急騰と下落を繰り返していました。これからもビットコインの価格が下がり続けるのかどうかは、誰にもわかりません。
ですがいつまでも価格が下がり続けることはなく、上昇に転じる日が来るはずです。たとえば2019年4月から5月にかけて、80万円台を突破する動きも見せました。
また消費者や政府が新しい通貨として受け入れてくれれば、ビットコインの持つ潜在的な能力から、これまで以上に価値が上がっていくことでしょう。
ビットコイン(BTC)の価格が上がる将来性
ビットコインの価格が上がる要素でもある、将来性があるのか3点に分けてご紹介していきます。
将来性1:ビットコイン(BTC)の普及率
ビットコインと他のリスク商品のもっとも大きな違いは、通貨としての利用価値があることです。株式や債券などのリスク商品が、通貨として流通することはありません。
実際、ビットコインを決済手段に採用する例が増えつつあります。利用できる場面が増えれば、価値も上がってくることでしょう。
しかし通貨としての価値を担保しているものは何か、そして本当に価値があるのか分かっていません。2019年現在も議論されている課題ですので、数年単位で検証する必要性があります。
ビットコイン(BTC)が利用できる店舗の例
諸外国と比べると、日本ではビットコインの普及率はまだ高いとは言えません。ですが日本国内であってもビットコインを利用できる店舗は存在します。
最も代表的なものとしては、ビックカメラ。ビックカメラでは30万円分までの買い物にビットコインを利用することができます。
ビックカメラ全店舗だけでなく、公式ウェブストアであるビックカメラ.com、更には傘下のコジマやソフマップの一部店舗でも利用可能です。
また日本ではほかにも大手旅行代理店のH.I.S.やメガネを販売するメガネスーパーなどの店舗がビットコイン決済を導入。ほかに個人経営の店舗でもビットコイン決済を導入するところがあります。
将来性2:資産としての将来性
日本円や米ドルなどの法定通貨は中央銀行によって管理されており、その国の政情や経済情勢の影響を受けて価値が上下します。この傾向は先進国ではあまり意識することがありませんが、発展途上国では顕著にあらわれているのです。
しかしビットコインは中央銀行のような管理者がいないため、法定通貨よりも政情や経済情勢の影響を受けにくく、通貨として安定している場合も。そのため、法定通貨に変わる資産としてのビットコインの将来が期待されているのです。
ただ、一部の国ではビットコインの保有や取引を前面禁止しているケースがあるため、国際的に統一された見解がありません。そのため資産としての将来性を価値上昇の要因にするためには、アメリカをはじめとした主要先進国が枠組みを作る必要があるでしょう。
将来性3:法定通貨の補助通貨としての将来性
ビットコインがどれほど発展しようとも既存の通貨、つまり法定通貨を駆逐するほどにはならないといわれています。
それは既存の通貨を管理している中央銀行制度がその国の金融政策上、大変重要な役割を果たしているから。
ビットコインは法定通貨と対立する通貨ではなく、法定通貨の持つ欠点を補う通貨として、そして決済手段の一つとして、将来的にシェアが拡大していくことが期待されています。
2019年6月ビットコイン(BTC)の価格が下がる
ビットコインの価格は、2019年4月頃から5月にかけて一時96万円台を記録するなど、上昇基調へと切り替わっていました。
しかし5月末から6月13日時点にかけて、再び下がりつつあります。そこでここでは、現在の価格変動の状況と周辺情報についてご紹介しましょう。
ビットコイン相場は下落しながらレンジ相場
2019年5月30日、6月3日に反落を記録したビットコインですが、6月5日に底を打ったような動きになりました。
確実に底を打ったかは判断できないところですが、少なくともここ1週間の動きを分析すると少し値上がりしている、もしくはレンジ相場になりつつあります。
ビットコインの価格が下がっていた2018年~2019年3月のトレンドに区切りがついた可能性があるので、6月は特に注視することが大切です。
ビットコイン(BTC)の価格は上がる? 下がる?
- ビットコインが下落している原因としては「ビットコインキャッシュのハードフォーク」「マイナーの減少」「実体経済の影響」などがある
- ビットコインの今後の価格は「発行量に上限がある」「ビットコインの普及率」「半減期によるマイニング報酬の減少」に影響される
- ビットコインは「資産としての将来」「法定通貨を補助する存在としての将来」が期待されている
- ビットコインの潜在的な能力から、価格は下落から上昇に転じることが予想される
- ビットコインは2019年4月~5月にかけて上昇
- ビットコインの価格が5月末に反落したが、6月に入り再び上がりつつある
さて、ビットコインの価格が下がっている原因や、気になる将来性についてお伝えしてきました。
ビットコインには既存の通貨にはない、新しい可能性が秘められています。そしてビットコインは既存の通貨を駆逐するものではなく、補完するものです。
それぞれ利点と欠点のあるビットコインや法定通貨を状況によって使い分ける世界ができれば、ビットコインの将来性は大変明るいといえるでしょう。
また2019年6月13日時点で、レンジ相場もしくは少しずつ値上がりしていると見られているため、価格上昇が期待できます。
ビットコイン(BTC)