目次
ストーリーハイライト
ソーシャルメディア大手のメタ・プラットフォームズ(META)の株価は、過去1年間に80%という驚異的な上昇を記録していますが、第3四半期決算はさらなる上昇余地があることを示唆しています。具体的には、ユーザー数の増加、広告表示回数、広告価格など、すべての主要事業指標において堅調な成長を見せました。さらに利益が急増しており、この傾向は今後も続くと見られ、メタ株は引き続き魅力的であることを示しています。
主要事業指標における卓越した成長の継続
メタの第3四半期業績では、すべての主要事業指標において卓越した成長を維持しました。アプリエコシステムにおける1日当たりのアクティブユーザー数(DAP)は過去最高の32億9,000万人に達し、前年同期比で5%増加しました。ユーザー数の成長が継続し、地球上の人口のほぼ半数が毎日少なくとも同社のアプリ1つを使用しているという事実は、驚くべきものです。
この成長と、インスタグラムやフェイスブックなどのプラットフォームにおけるエンゲージメントの向上により、広告インプレッション数は前年同期比で7%増加しました。さらに、広告1件あたりの平均価格が11%上昇したことで、売上高は19%増加し、406億ドルという新たな四半期売上高記録を達成しました。
AIによるレコメンドがアプリ利用時間を増加
これらの指標は、メタがユーザー体験の向上に重点的に取り組み、AIの継続的な進歩を遂げた結果です。決算報告後の電話会議で、マーク・ザッカーバーグCEOは、AI主導のレコメンドが、今年だけでフェイスブックの利用時間を8%、インスタグラムの利用時間を6%増加させたことを強調しました。
AIは、パーソナライズされた関連性の高いコンテンツを提供することで、高いエンゲージメントレベルを維持する上でも重要な役割を果たしています。良い例としては、メタの AI 駆動型動画提案が挙げられます。
全体として、持続的な成長率は注目に値すると考えられます。実際、メタの過去5年間の売上高のCAGR(年平均成長率)は18.1%であり、減速する兆しを見せていません。メタの今後の売上高成長について楽観視し続けることは理にかなっていると思われます。
規模と効率性の拡大により収益性が急上昇
メタの利益も第3四半期に急増し、営業利益は前年同期比26%増の174億ドル、営業利益率は前年同期の40%から43%に拡大しました。この利益率の拡大は、メタのユーザーベースの成長による規模の経済と、コスト削減などの施策によるものです。
例えば、メタはデータセンター管理の自動化を進め、人件費の削減、リソースの最適化、運用コストの削減を実現しました。また、主に訴訟費用の減少による一般管理費の10%減も利益率の向上に貢献しました。その結果、利益は前年同期比35%増の157億ドルに達し、希薄化後1株当たり利益(EPS)は自社株買いの効果もあり37%増の6.03ドルとなりました。
利益急増で割安なバリュエーションに
過去1年間にわたって株価が上昇を続けてきたにもかかわらず、利益の急増により、現在のバリュエーションはかなり割安と考えられます。年初来の業績と経営陣の見通しに基づき、2024年の予想EPSは22.51ドルとなっています。現在の株価では、これはPER(株価収益率)が25.2倍であることを意味します。これは、メタの現在の事業の勢いとAIが牽引する将来における有利な立場を考慮すると、比較的割安なバリュエーションと考えられます。
ウォール街の見方は?
ウォール街のアナリストはメタ・プラットフォームズ株に対して依然として非常に楽観的な見方をしており、TipRanksによれば、コンセンサス評価は「強気買い」です。これは過去3カ月間のアナリストレーティングの「買い」41人、「中立」3人、「売り」1人に基づきます。平均目標株価の654.23ドルは、今後12カ月で14.29%の上値余地を示唆しています。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Meta Platforms’ (META) Q3 Results Point to More Upside despite 80% Rallyの原文翻訳を中心にまとめています。
米国株