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アナリスト、大幅下落のブロードコムに依然強気

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ウォール街のアナリストは、半導体大手のブロードコム(AVGO)が慎重な売上高予想を発表し、株価が大幅下落したにもかかわらず、依然として同社に対する強気な見方を維持しています。

ブロードコムが5日の取引時間終了後、アナリスト予想を上回る2024年度第3四半期(5-7月期)決算を発表したにもかかわらず、売上高ガイダンスが投資家の楽観的な見方を下回ったことから、株価は6日に約10%急落しました。AI(人工知能)への期待感から半導体株が急騰してきた中、半導体メーカーは今、高い期待にさらされています。

ウォール街アナリストの見解

ジェフリーズの5つ星アナリストであるブレイン・カーティス氏は、ガイダンスの弱さを認めながらも、AI関連売上高は第4四半期に回復する見通しであると強調しました。さらに同氏は、カスタムAI半導体におけるブロードコムの強力なポジショニングを強調し、仮想化技術を持つVMware買収(2023年)がブロードコムの売上高と収益にプラスの影響を与えていると指摘しました。

カーティス氏はブロードコムについて強気な見方を示しており、「買い」レーティングを付け、目標株価を205ドルとしています。これは、今後12カ月で47.5%の上値余地を示唆しています。

ブロードコムは引き続きAI導入における主要企業

ベンチマークの5つ星アナリスト、コディ・アクリー氏は、ブロードコムの決算発表を受け、「買い」レーティングを再表明しました。同氏は、四半期の業績は小幅ながら市場予想を上回ったものの、ガイダンスは若干ながら予想を下回ったと述べています。また、同氏は、ブロードコムのAI事業は市場が期待していたほどの成長の勢いがないとも指摘しています。

しかし、同氏は、ブロードコムがAI導入における主要企業であることに変わりはないため、投資家はブロードコムの株価の短期的な変動を株式購入の好機と捉えるべきと考えています。アクリー氏は目標株価を210ドルと設定しており、これは今後12カ月で51.1%の上値余地を示唆しています。

ブロードコム株は「買い」か?

TipRanksによれば、ブロードコム株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が23人、「中立」が3人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。過去1年間に株価は60%上昇していますが、平均目標株価の198.66ドルは、今後12カ月で44.6%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Analysts Remain Bullish on Broadcom (NASDAQ:AVGO) Despite Volatility原文翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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