ストーリーハイライト
一部の人々が声高に訴えている新しいフレーズのひとつに、「価格つり上げ」というのがあります。つまり昨今、あらゆる商品が店頭で高値で販売されているのは、政府の金融政策の失敗の結果ではなく、むしろ、企業が人々に法外な価格を押しつけようとしているからだという考え方です。
しかし、小売大手のターゲット (TGT) ではそのような事態は起きていないと、同社CEOは指摘しています。このCEOのコメントと良好な決算発表を受け、同社の株価は21日に急騰しました。
小売業界の激しい競争を考えると、価格つり上げはあり得ないとターゲットCEO
ブライアン・コーネルCEOは、現在の小売業界の競争の激しさを考えると、企業が価格をつり上げることはほとんどあり得ず、特にターゲットではあり得ない、と述べました。これは理にかなっています。消費者は、今後訪れるであろう(あるいはすでに訪れている)不況を前に財布の紐を固めているため、小売市場は、意図的に価格をつり上げて客を遠ざけるのではなく、客を引き付けるためにできる限りのことをしなければなりません。
コーネル氏は、ターゲットは「ペニービジネス(利幅が薄いビジネス)」であり、利益率はすでに著しく低いため、大量販売によってのみ大きな成果を上げることができると強調しました。そのため、同社は顧客の倹約志向とバリューを求めるニーズに必死に訴えようとしています。顧客が価格に敏感になっている環境では、価格つり上げの余地はありません。
万引きや盗難への取り組みで成果
一方、万引きやその他の盗難を指す「在庫縮小」は、小売業者にとって依然として問題であり、地域によっては特に深刻です。しかし、報道によると、ターゲットの取り組みは効果を上げているようで、盗まれる商品の量を抑えつつあるようです。
万引きや盗難に対して最も効果があったと思われる対策のひとつが、鍵付きケースの拡大です。顧客は、購入したい商品が施錠ケースにあることにこだわらず、そして錠を開けるために数分間待つことも気にしていない、とのことでした。結果はまちまちであるものの、盗難には確実に効果がありました。
ターゲットは今、「買い」のタイミングか?
TipRanksによれば、ターゲット株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が17人、「中立」が10人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は173.58ドルで、今後12カ月で7.25%の上昇余地があることを示唆しています。株価は過去1年間で32.54%上昇しています。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Price-Gouging at Target (NYSE:TGT)? Not Happening, Says CEOの原文翻訳を中心にまとめています。
米国株