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高配当ETFで最も利回りが高いものは?

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高配当利回りETF(上場投資信託)への投資は、定期的な収入を得る最良の方法のひとつです。この記事では、3つの高配当ETFを比較し、どれが最良の選択かを判断します。

高配当ETFへの投資は、ポートフォリオを保護し、安定した配当収入を得るための最良の方法のひとつです。TipRanksの高配当利回りETF比較ツールを活用し、上位3つの高配当利回りETFを特定しました。グローバルXスーパーディビィデンドETF、iシェアーズ・エマージング・マーケット配当ETF、グローバルX・MSCIスーパーディビィデンド新興国ETFです。

TipRanksのETF比較ツールは、運用資産残高、資金フロー、経費率、テクニカル分析、配当分析、異なる期間におけるパフォーマンスなど、いくつかのパラメータに基づいてETFを比較することができます。それでは、高配当ETFの上位3銘柄について詳しく見ていきましょう。

グローバルXスーパーディビィデンドETF(Global X SuperDividend ETF, SDIV)

グローバルXスーパーディビィデンドETFは、世界で最も配当利回りが高い株式100銘柄に投資します。SDIVは、Solactive Global SuperDividend Indexに連動する投資成果を目指します。世界中の株式に投資することで、ETFは保有銘柄を地域と金利リスクの両面で分散できます。SDIVは過去12年間、毎月安定した配当を行っています。

SDIVは現在、1単位あたり0.19ドルの定期配当を毎月出しており、過去12カ月(TTM)の配当利回りは10.7%と魅力的です。さらに、SDIVの経費率は0.58%と中程度です。

7月5日現在、SDIVの保有銘柄数は102で、運用資産総額は7億7,750万ドルです。上位3銘柄は、Lufax Holdings (LU)、Yue Yuen Industrial (HK:0551)、Agas Gas Holdingです。過去6カ月間では、SDIVには2,400万ドルの純流入がありました。

iシェアーズ・エマージング・マーケット配当ETF(iShares Emerging Markets Dividend ETF, DVYE)

iシェアーズ・エマージング・マーケット配当ETFは、Dow Jones Emerging Markets Select Dividend indexに連動する投資成果を目指します。このインデックスは、配当加重手法に従い、新興市場からおよそ100銘柄を選択します。新興国の定評ある企業へのエクスポージャーにより、同インデックスは高い配当利回りを実現しています。

注目すべきことに、DVYEは1単位当たり0.71ドルの通常の四半期配当を支払っており、現在のTTM配当利回りは8.16%です。また、DVYEの経費率は3つのETFの中で最も低い0.49%です。

7月10日現在、DVYEのポートフォリオは110銘柄、運用資産総額は6億8,941万ドルです。DVYEの上位3銘柄は、Petroleo Brasileiro SA、Vedanta Limited、Vale S.A.です。DVYEは、過去6カ月間で2,700万ドルの純流出となっています。

グローバルX・MSCIスーパーディビィデンド新興国ETF(Global X MSCI SuperDividend Emerging Markets ETF, SDEM)

グローバルX・MSCIスーパーディビィデンド新興国ETFは、大きな成長可能性がある新興国の高配当利回り株50銘柄に投資します。SDEMは、高い配当利回りに基づいて新興国銘柄を選定するMSCI Emerging Markets Top 50 Dividend Indexに連動する投資成果を目指します。

SDEMは1単位当たり0.14ドルの定期配当を毎月支払い、TTM配当利回りは7.14%です。重要なことは、SDEMは過去9年間一貫して毎月配当を支払っていることです。なお、3つのETFのうち、SDEMの経費率は0.68%と最も高くなっています。

7月11日現在、SDEMのポートフォリオは52銘柄で、運用資産総額は4,618万ドルと比較的小規模です。SDEMの上位3銘柄は、Compania Sud Americana de Vapores、Santander Bank Polska、Sasol Limitedです。DVYEと同様、SDEMも過去6カ月間に200万ドルの純流出を記録しています。

結論

グローバルXスーパーディビィデンドETFは、配当利回りに基づく3つのETFの中で最良の選択と思われます。同ETF はまた、世界株式へのより分散されたエクスポージャーを有し、経費率も中程度で、資産ベースも拡大しており、魅力的な選択肢となっています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、SDIV, DVYE, or SDEM: Which ETF Offers the Highest Dividend Yield?原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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