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ストーリーハイライト
急成長中で魅力的なサイバーセキュリティセクターへのエクスポージャーを求める投資家は、アナリストの支持を集め、魅力的なリターンが期待できる次の3銘柄を検討すべきでしょう。
アナリストの「強気買い」コンセンサス評価と上昇可能性に基づき、2024年6月に買うべきサイバーセキュリティ銘柄ベスト3を選定しました。選定にはTipRanksのサイバーセキュリティ銘柄比較ツールを使用しました。Statistaの調査によると、世界のサイバーセキュリティ市場の売上高は2024年に1,831億ドルに達すると予想されており、投資先として有力なセクターとなっています。
あらゆる業界で高まるサイバーセキュリティ・ソリューションの必要性
サイバー脅威の頻度と複雑さの高まりにより、あらゆる業界においてサイバーセキュリティ・ソリューションの必要性が高まっています。サイバーセキュリティ企業は、脅威の検出と防止、暗号化、エンドポイントセキュリティなど、さまざまなサービスとセキュリティソリューションを提供しています。サイバーセキュリティ企業が提供するソフトウェアは、システム、デバイス、ネットワーク、データの各レベルで個人と企業の両方を保護します。このような背景を念頭に置いて、3社をご紹介します。
1位 テナブル・ホールディングス (Tenable Holdings Inc., NASDAQ:TENB)
テナブル・ホールディングスは、脆弱性管理、クラウドセキュリティ、アイデンティティセキュリティなどのサービスを提供するエクスポージャー管理のスペシャリスト企業です。同社のソリューションは、インフラ、アイデンティティ、ワークロードにわたるクラウド攻撃の脅威を低減します。テナブルはまた、人工知能(AI)技術を自社製品に統合し、より堅固なサービスを提供しています。
2024年第1四半期の売上高は前年同期比14.4%増の2億1,596万ドルとなり、コンセンサス予想の2億1,356万ドルを軽々と上回りました。さらに、調整後1株当たり利益(EPS)は前年同期の2倍以上の0.25ドルとなり、コンセンサス予想の0.17ドルを上回りました。
買収でクラウドデータ・セキュリティ・ソリューションを強化へ
事業の継続的な勢いに基づき、同社は第2四半期の売上高を2億1,700万~2億1,900万ドル、調整後EPSを0.22~0.24ドルと予想しています。これに対し、コンセンサス予想では、第2四半期の売上高は2億1,856万ドル、調整後EPSは0.24ドルです。
重要なのは、テナブルが、クラウド環境向けデータセキュリティ態勢管理(DSPM、組織のデータセキュリティ体制を可視化し、リスクを評価するサイバーセキュリティ技術)のリーダーであるユーリカセキュリティ社を買収することです。この買収により、同社のクラウドデータ・セキュリティ・ソリューションが強化され、セキュリティ市場で急成長するDSPM分野のビジネスチャンスを獲得できます。
ウォール街の見方は?
TipRanksによれば、テナブル株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が6人、「中立」が2人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の56.14ドルは、今後12カ月で33.7%の上値余地を示唆しています。過去1年間で株価は5.4%上昇しています。
2位 ゼットスケーラー (Zscaler, NASDAQ:ZS)
ゼットスケーラーはクラウドベースのセキュリティ・ソリューション・プロバイダーで、あらゆる面でのリスクを軽減することで、ユーザーのデジタル変革を加速させます。同社の「ゼロ・トラスト・エクスチェンジ」プラットフォームは、ユーザー、デバイス、アプリケーション間の安全な接続を提供することで、サイバー攻撃やデータ損失から顧客を保護します。
2024年度第3四半期(2024年2-4月期)の業績は予想を上回り、2024年度通期のガイダンスも上方修正しました。第3四半期の売上高は前年同期比32%増の5億5,320万ドル、推定受注額は同30%増の6億2,800万ドルでした。
最近、エヌビディアとの提携を発表
ゼットスケーラーは、顧客体験を向上させるAI機能を備えた「ゼロ・トラスト・エクスチェンジ」プログラムを引き続き強化しています。同社は最近、生成AIを搭載したコパイロット技術を提供するため、半導体大手のエヌビディア(NASDAQ:NVDA)との提携を発表しました。
ゼットスケーラー株の今後は?
第3四半期決算の発表後、複数のアナリストが目標株価を引き下げましたが、ウォール街はゼットスケーラーの長期的な株価推移を非常に楽観視しています。
TipRanksによれば、ゼットスケーラー株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が23人、「中立」が7人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の228.57ドルは、今後12カ月で21.8%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で20%以上上昇しています。
3位 パロアルトネットワークス (NASDAQ:PANW)
パロアルトネットワークスは世界最大級のサイバーセキュリティ企業です。同社は、組織がサイバー攻撃やデータの損失を恐れることなく、デジタル態勢を形成できるようにします。パロアルトのサービスは、ネットワーク、クラウド、個人、企業のセキュリティを確保するための幅広い領域を網羅し、AIを組み込んだテクノロジーでサポートされています。
2024年度第3四半期(2024年2-4月期)の売上高は前年同期比15%増、調整後EPSは同20%増で、ともにアナリスト予想を上回りました。しかし、第4四半期の売上高ガイダンスは、保守的な予測を反映して10%~11%の増加を示唆し、投資家の期待を下回りました。
パロアルトネットワークス株の目標株価は?
TipRanksによれば、パロアルトネットワークス株の過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が31人、「中立」が7人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の340.97ドルは、今後12カ月で8.9%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で36.6%上昇しています。
結論
サイバーセキュリティ業界は、マクロ的な逆風により依然として困難な状況にあります。しかし、上記の3社は売上高と顧客基盤を拡大し、強さを見せています。サイバー脅威の高度化により、企業はサイバーセキュリティ・ソリューションへの投資を余儀なくされており、その支出は今後も拡大すると予想されます。このダイナミックなセクターへのエクスポージャーを求める投資家は、徹底的な調査の後、前述のサイバーセキュリティ関連3銘柄を検討できるでしょう。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Cybersecurity Stocks to Buy in June, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。
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