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アナリストによる、今買うべき仮想通貨ETFベスト3(2024年4月)

ストーリーハイライト

ダイナミックな仮想通貨(暗号資産)セクターへのエクスポージャーでポートフォリオを強化したい投資家は、アナリストから高い評価を得ている3つのETFをご検討ください。

ウォール街のアナリストが選ぶ、2024年4月に買うべき仮想通貨ETFベスト3です。上場投資信託(ETF)は、特定のセクター、アセットクラス、コモディティ、通貨、または投資戦略に属する企業群をまとめた投資商品です。仮想通貨や暗号株式に直接投資する複雑さを敬遠する投資家は、仮想通貨ETFへの投資を検討することができます。

2024年4月19日に起こったビットコイン(BTC-USD)の半減期イベントは、実質的にビットコインマイナー(採掘企業)のブロック報酬を半減させました。イベントの後、報酬はマイニングブロックあたり6.25BTCから3.125BTCに下落しました。ビットコインの半減期イベントは、インフレとビットコインの供給を減らすために暗号エコシステムに設定されています。

このイベントは通常、ビットコイン価格の急騰に続いて行われます。しかし、今年のイベントは、ビットコイン現物ETFが承認されたことでビットコインの需給が均衡したため、それほど大きな熱狂を引き起こしませんでした。最近の半減期イベント以来、ビットコイン価格はおよそ4.6%上昇しました。今後12カ月で堅調な上昇可能性がある、4月に購入すべきブロックチェーンETFベスト3銘柄を見てみましょう。

1位 ヴァンエック・デジタル・トランスフォーメーションETF (VanEck Digital Transformation ETF, NASDAQ:DAPP)

ヴァンエック・デジタル・トランスフォーメーションETFは、デジタル資産経済に関与するグローバル企業群のパフォーマンスを追跡するMVIS Global Digital Assets Equity Index(時価総額加重インデックス)に連動する投資成果を目指します。DAPPの投資戦略は、これらの企業が暗号世界の先駆者であり、デジタル資産から売上高の少なくとも50%を創出している可能性があるという事実に基づいています。DAPPには、仮想通貨取引所、マイナー、ブロックチェーンインフラ企業が含まれます。

2021年3月に運用を開始したDAPPの純資産総額は、運用開始以来だと約29.2%下落しています。しかし、過去1年間でDAPPは149.5%上昇しました。株式中心のこのETFは、現在22銘柄を保有しており、その総額は1億948万ドルです。上位5銘柄は、テラウルフ (WULF)、ブロック (SQ)、コインベース・グローバル (COIN)、マイクロストラテジー (MSTR)、クリーンスパーク (CLSK)で、ポートフォリオ全体の約37.71%を占めています。

DAPP ETFは「買い」か?

TipRanksによれば、DAPPのコンセンサス評価は「中程度の買い」です。これは、ポートフォリオで保有する各銘柄の過去3カ月間のコンセンサス評価に基づいており、「買い」が16銘柄、「中立」が5銘柄です。ETFの平均目標価格の15.29ドルは、今後12カ月で48.2%の大幅な上値余地を示唆しています。

2位 フィデリティ・クリプト・インダストリー・デジタル決済ETF (Fidelity Crypto Industry and Digital Payments ETF, NASDAQ:FDIG)

FDIGは、Fidelity Crypto Industry and Digital Payments Indexに連動する投資成果を目指すパッシブ運用ETFで、仮想通貨、関連ブロックチェーン技術、デジタル決済処理に関連する活動に従事する企業に投資します。

FDIGは2022年4月に設定され、ETFの運用期間中にはわずか7.5%しか上昇していません。とはいえ、仮想通貨価格の高騰により、FDIGはこの1年で88%も急騰しました。2024年3月31日現在、FDIGの保有銘柄数は39で、運用資産は1億211万ドルです。FDIGの上位5つの保有銘柄は、コインベース・グローバル、クリーンスパーク、マラソン・デジタル・ホールディングス(MARA)、ライオット・プラットフォームズ(RIOT)、サイファー・マイニングです。これらの上位保有銘柄はポートフォリオの44.7%を占めています。

FDIG ETFは「買い」か?

TipRanksによれば、FDIGのコンセンサス評価は「中程度の買い」です。これは、ポートフォリオで保有する各銘柄の過去3カ月間のコンセンサス評価に基づいており、29銘柄の「買い」、10銘柄の「中立」です。ETFの平均目標価格の36.01ドルは、今後12カ月で31.4%の上値余地を示唆しています。

3位 ファースト・トラスト・スカイブリッジ・クリプト・インダストリー・アンド・デジタル・エコノミーETF (First Trust SkyBridge Crypto Industry and Digital Economy ETF, NYSEARCA:CRPT)

CRPTは、キャピタルゲインを目指すアクティブ運用のETFです。当ETFの投資戦略は、純資産の80%以上を暗号産業およびデジタル経済に関連する企業の普通株式およびADR(米国預託証券)に投資することです。

CRPTは2021年9月に運用を開始しました。2024年3月28日現在、CRPTは設定来では10.4%の損失となっていますが、過去1年間では184.2%上昇しました。株式中心のこのETFは、現時点で32の保有銘柄を持ち、運用総額は5,228万ドルです。上位5銘柄は、コインベース・グローバル、マイクロストラテジー、ギャラクシー・デジタル・ホールディングス (TSE:GLXY)、ライオット・プラットフォームズ、マラソン・デジタル・ホールディングスで、ポートフォリオ全体の75.9%を占めています。

CRPT ETFの価格予想は?

CRPT ETFの平均目標価格の16.40ドルは、今後12カ月で29.1%の上値余地を示唆しています。また、TipRanksによれば、CRPTのコンセンサス評価は「強気買い」で、ポートフォリオで保有する各銘柄のコンセンサス評価である、27件の「買い」と5件の「中立」評価に基づいています。

結論

上記3つの仮想通貨ETFは、仮想通貨価格が勢いを取り戻し始めると、アウトパフォームする確かな可能性を秘めています。専門家は、今年の仮想通貨価格の大幅な上昇を予測しています。暗号世界へのエクスポージャーを得ようとする投資家は、分散投資への安全かつ安価な投資手段として、これらのETFを検討するとよいでしょう。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Cryptocurrency ETFs to Buy in April 2024, According to Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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