ストーリーハイライト
今年も上場企業の四半期決算発表が続く季節がやってきました。時価総額世界第4位のアルファベット(NASDAQ:GOOGL)は、来週木曜(4月25日)の取引終了後、2024年第1四半期の決算を発表します。
四半期決算発表に先立ち、バンク・オブ・アメリカの五つ星アナリスト、ジャスティン・ポスト氏はポジティブな見方を示しています。同氏は、株価予測の正確さからウォール街アナリストの上位1%にランクされています。
第1四半期売上高は上振れの可能性、検索事業とYouTubeが堅調
「検索事業の安定性とYouTubeの強さ、さらにうるう年とイースターの恩恵が示唆されていることから、アルファベットの第1四半期に関するウォール街の売上高予想は上振れの可能性があります」とポスト氏は述べています。
同時は次のように続けています。「検索事業の成長は、ウォール街予想の11%に対して我々は13%を見込んでいます。また、ウォール街はYouTubeの成長が前期比1%減速すると予想していますが、メタ・プラットフォームズやピンタレストの見通しを考慮すると、我々は上振れの可能性があります」
具体的には、ポスト氏は検索事業の売上高が450億ドル(ウォール街予想は448億ドル)、YouTubeの売上高が78億ドル(ウォール街予想は77億ドル)と見ており、クラウド事業が93億ドル、ネットワーク事業が75億ドルで、これらは市場コンセンサス通りです。
利益関連指標は低迷を予想、リストラの進行などで上振れも
一方、ポスト氏は、第1四半期のコア利益率は前年同期比45ベーシスポイント減の34.6%、営業費用が231億ドル(ウォール街予想は229億ドル)、GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株当たり利益)はコンセンサスの1.50ドルに対し1.48ドルと見ています。ポスト氏は、「現在進行中のリストラと求人数の制限」により、今後の見通しは上振れする可能性があると予想しています。
偶然にも、前回の四半期決算発表時と同様に、マイクロソフトも同日に決算発表を行います。ポスト氏は、「同日にマイクロソフトの決算発表があるのは、グーグル AIのセンチメントに対してはポジティブではない」と言及しています。
AI関連の影響に注目
第1四半期には、AI競争におけるグーグルの位置づけについて疑問が投げかけられていたので、注目すべきでしょう。「AI利用はグーグルにとって長期的な競争リスクをもたらすが、2024年についてはグーグル(および同業他社)はAIにより収益改善の可能性が高い」とポスト氏は見ています。
ポスト氏は、第1四半期予想のコンセンサスは 「減速しすぎ」と考えています。堅調な検索事業が「3月の安値からAIセンチメントを回復させる第2のカタリスト」となる可能性があると見ています。さらに、グーグルの年次開発者会議「Google I/O」が5月に予定されています。
ポスト氏は アルファベット株を「買い」と評価し、目標株価は173ドルで、今後12カ月で11%の上値余地を示唆しています。
アルファベット株に対するウォール街の見方は?
ウォール街は、バンク・オブ・アメリカの見解に概ね同意しています。アルファベット株に対する過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が30人、「中立」が7人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価は167.51ドルで、今後12カ月で最大7%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Bank of America Sets Expectations on Alphabet Stock Ahead of Q1:24 Earnings原文の翻訳を中心にまとめています。
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