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AT&T:上値余地が大きい高配当株

ストーリーハイライト

配当株投資は、安定した配当収入とポートフォリオの安定性を求める投資家にとって、健全な戦略となり得ます。電気通信サービスプロバイダーのAT&T(NYSE:T)は、セクター平均の2.5%を大きく上回る6.45%という素晴らしい配当利回りを持つ、そのような銘柄の一つです。さらに、ウォール街のアナリストは、AT&T株は今後12カ月で58%以上上昇する可能性があると予想しています。

また、AT&Tが、TipRanksのスマートスコアで「パーフェクト10」を獲得していることは注目に値します。歴史的に、「パーフェクト10」スコアを持つ銘柄は、S&P500指数(SPX)を大差でアウトパフォームしています。スマートスコアは、TipRanksが独自に開発した定量的株式スコアリング・システムです。これは、8つの市場主要要因に基づいて銘柄に1から10までのスコアを与えるものです。8以上は「アウトパフォーム」に相当します。

AT&T株が検討に値する理由

約60億ドルの経費削減によりフリーキャッシュフローを強化するAT&Tの取り組みは、心強いものです。さらに、5Gネットワークの品質向上とファイバー網の拡大継続に関するコミットメントは、長期的な成長にとって良い兆候です。

ウォルフ・リサーチのアナリスト、Peter Supino氏がAT&Tを堅実な長期投資先と見ていることは注目に値します。同アナリストは、同社が中核事業を強化し、効率を改善し、負債水準を引き下げていると指摘しています。さらに同氏は、激しい競争にもかかわらず、AT&Tは直近四半期でポストペイド(後払い)携帯電話の純顧客数を増やしていると強調しています。

3月5日付の投資家向けリサーチノートで、Supino氏はAT&Tのレーティングを「中立」から「買い」に格上げしました。また、目標株価の21ドルは、今後12カ月で22.1%の上値余地を示唆しています。

同時に、ヘッジファンドもAT&Tに楽観的で、前四半期に480万株を購入しています。AT&Tに対するヘッジファンドのコンフィデンス・シグナルは現在、「非常にポジティブ」です。

AT&Tの目標株価は?

全体として、ウォール街はAT&T株に対して慎重ながらも楽観的です。TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が10人、「中立」が5人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の27.25ドルは、現在の水準から58.43%上昇する可能性を示唆しています。同社の株価は過去6カ月間で21.8%上昇しています。

結論

AT&Tのコスト削減とファイバー事業拡大による業績改善への取り組みは、当面の成長にとって良い兆候です。また、同社は株主価値向上にコミットしており、インカムゲインを求める投資家にとって検討の価値があります。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、AT&T (NYSE:T): A High-Yield Dividend Stock with Plenty of Upside原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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