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ゴールドマンが株価の大幅な上昇を予想している2銘柄

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株式市場では全体的に明るい見通しが広がっており、大手投資銀行も楽観的な見方をしています。最近、ゴールドマン・サックスの米国株チーフ・ストラテジスト、デビッド・コスティン氏は、年末のS&P500指数の目標を、5100から5200に引き上げました。この背景には、「マグニフィセント・セブン」銘柄のうち5銘柄が含まれる情報技術・通信サービスセクターの成長力強化と利益増への期待が反映されています。

しかし、注目すべきは「マグニフィセント・セブン」銘柄だけではありません。ゴールドマン・サックスのアナリストは、あまり知られていない銘柄の可能性にも注目しています。そのうちの2銘柄を詳しく見てみると、なぜこれらの銘柄が確かな上昇力を持つのかがわかるでしょう。TipRanksデータベースを活用し、ウォール街の他のアナリストがこれらの銘柄についてどのように考えているかも見てみましょう。

インフォマティカ(INFA)

まずはシリコンバレーのソフトウェア会社、インフォマティカです。同社は1993年からデータ管理ビジネスに取り組んでおり、現在ではAIシステムであるCLAIREを使用して、複数のクラウドまたはハイブリッドシステム間でデータを接続、管理、統合することで、企業のクラウドデータ管理と統合に取り組んでいます。同社の顧客には、フォーチュン100社のうち85社が含まれ、世界100カ国以上で活動しています。

インフォマティカの最近の数字から、データ管理業界における同社の成功と地位を知ることができます。インフォマティカは、この12月31日の時点で、年間10万ドル以上の経常売上を生み出している1,988のサブスクリプション顧客を有しています。インフォマティカのサブスクリプションARR(年間経常売上)総額は11億3,000万ドルで、ARR総額16億3,000万ドルの大部分を占めています。

第4四半期決算は売上高、利益ともアナリスト予想を上回る

2023年通年の売上高は16億ドルで、うち第4四半期は4億4,500万ドルでした。第4四半期売上高は前年同期比で11%以上増加し、予想を1,300万ドル以上上回りました。同期の非GAAP(米国会計基準) EPS(1株当たり利益)は32 セントで、前年同期の 24 セントから増加し、予想を 2 セント上回りました。

投資家が注目すべき指標として、フリーキャッシュフローは、2022年から2023年にかけて大幅に増加しました。2023年第4四半期末時点のフリーキャッシュフローは1億1,650万ドルで、これに対して前年同期は6,120万ドルでした。

キャッシュ創出能力を高く評価

ゴールドマンの5つ星アナリスト、Kash Rangan氏がインフォマティカに注目しています。テクノロジー専門家である同氏は、同社のキャッシュ創出能力を高く評価し、ニッチな分野で強力な地位を占めていることに注目しています。

Rangan氏は「買い」レーティングを付け、目標株価の44ドルは、今後12カ月で34%の上値余地を示唆しています。

ウォール街の全体な見方は、TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が9人、「中立」が4人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の38ドルは、今後12カ月で16%の上値余地を示唆しています。

ブライトスプリング・ヘルス・サービス (BTSG)

ブライトスプリングはヘルスケア業界の新興企業で、在宅および地域密着型のプロバイダーと薬局のヘルス・ソリューションの組み合わせを通じて、より良い健康増進を目的とした幅広いサービスを提供しています。同社の取り組みは、専門的なケアと慢性的なケアの両方を必要とする複雑な患者グループを対象としています。

このようなニーズに応えるため、ブライトスプリングは熟練した医療専門スタッフを雇用し、ハイエンドの薬局、プライマリーケア、在宅医療を患者層に提供するとともに、必要に応じてリハビリテーションなどを提供しています。同社は全米50州で事業を展開し、毎日40万人以上の顧客、顧客、患者を診察しています。

全米の薬局に対応

ブライトスプリングの事業の大部分を占めるのは、薬局対応です。同社は、186の薬局と契約を結んでおり、米国の全州に進出していると述べています。30万人以上の患者の処方箋が調剤され、支払者との5,200以上の契約に従って保険が適用されます。同社は年間3,000万件以上の処方箋を発行しています。

ブライトスプリングの公開企業としての最初の四半期決算発表は2月29日に予定されており、その時に同社の業務についてより良い見解を得ることができるでしょう。

今年1月17日、ブライトスプリングは新規株式公開を発表しました。IPOでは、5,330万株以上が公開され、BTSGのティッカーは1月26日にNASDAQ取引所でスタートしました。株価は公開価格13ドル(および当初予想されていた15~18ドルのレンジ)を下回る、1株あたり12ドルの初値で始まりました。株価はその後さらに下落し、最近反発しています。

質の高いサービスと全米展開を評価

ゴールドマン・サックスでこの銘柄のカバレッジを開始したアナリストのJamie Perse氏は、同社は、質の高いサービスと全国的な事業展開の組み合わせに支えられ、継続的な成長を遂げる可能性があるとして、明るい見通しを強調しています。

Perse氏はカバレッジを「買い」で開始し、目標株価の26ドルは、今後12カ月で166%の強力な上値余地を示唆しています。

ウォール街も全般的に強気です。過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が9人、「中立」が1人で、16.25ドルの平均目標株価は、今後12カ月で66%以上の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Goldman Sachs Predicts up to 166% Rally for These 2 Stocks — Here’s Why They Have Solid Upside原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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