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米国みずほ、AI関連ITサービス株2銘柄に注目

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ITサービスは既に巨大なビジネスになっており、Statistaによると、ITサービスセクターの売上高は2024年に1兆3,640億ドルに達する見込みです。そして、生成AIの台頭により、それはさらに拡大しようとしています。

AIサービスはITサービス分野にとって大きなビジネスチャンスに

みずほ証券のアナリスト、ダン・ドレフ氏は最近、次のように書いています。「過去10年間で、ITサービス市場はGDP成長率を上回るペースで加速し、世界の総IT支出4~5兆ドルに占めるシェアを大幅に拡大しました。デジタルトランスフォーメーション、クラウドの採用、AIサービスのブームへの継続的な注力により、2027年までの年平均成長率は約9%になると予想しています。生成AIの出現は、ITサービス事業者のバリュー提案に関する論争を引き起こしました。AIサービスは、ITサービス分野にとって大きなビジネスチャンスとなり、2027年までに4,500億ドルの支出を促進し、これは2027年のITサービス総支出額2.1兆ドルの最大20%に達すると予想しています」

ドレフ氏はこの後、AI移行関連ITサービス銘柄を2つ、具体的に推奨しています。TipRanksプラットフォームを使って、ウォール街がこれらの銘柄を今どう見ているかも調べてみました。

EPAMシステムズ(EPAM)

EPAMシステムズは、米国の「デジタルのレンズを通してビジネスを再構築する」ITサービス企業です。同社は1993年にソフトウェア・エンジニアリングの専門企業としてスタートしましたが、現在では、物理的能力とデジタル能力のギャップを埋めるために、戦略的ビジネスとイノベーションのコンサルティングを提供しています。

同社は、戦略立案、エンジニアリング、クラウドサービス、サイバーセキュリティ、データ分析など幅広いサービスを提供しています。EPAMの専門家は、顧客と協力して真の問題を特定し、必要な規模の答えを迅速に提供します。EPAMの顧客のうち280社以上がフォーブス・グローバル2000にランクインしており、世界50カ国以上で事業を展開しています。

小売業者向けツールでグーグル・クラウドと提携

EPAMが提供するサービスの好例を示す最近の発表として、同社は1月に、グーグル・クラウドで使用するための新しいツールセット、リテールメディアアクセラレータを公開しました。グーグル・クラウドとの提携により開発されたこのパッケージは、小売業者がより効率的でスケーラビリティの高いサービスを提供できるよう設計されています。

直近決算の2023年第3四半期売上高は11億5,000万ドルで、前年同期比6%減でしたが、予想を1,000万ドル上回りました。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株当たり利益)は2.73ドルでした。売上高と同様、前年同期比では減少(1株当たり37セント減)しましたが、予想を1株当たり17セント上回りました。

生成AIなど次世代投資の再開でEPAMの成長に変化

ドレフ氏はEPAMのカバレッジの中で、同社の今年と来年の事業拡大の大きな可能性を指摘しています。同氏は、「EPAMとっては、顧客のコスト最適化志向により需要が低迷し、厳しい2023年となりました。しかし2024年には、EPAMの中核となる革新的な技術や、生成AIなどの次世代技術への投資が再開され、EPAMの成長に変化が訪れるでしょう。(中略)EPAMの売上高成長は2024年第1四半期から加速し始め、2024年通年の売上高は前年比4.4%増(ほぼコンセンサス通り)となり、2025年はコンセンサスを上回る15.2%増(コンセンサス14.9%増)を見込んでいます」

ドレフ氏はEPAMに「買い」レーティングを付け、340ドルの目標株価は、今後12カ月で17.5%の上値余地を示唆しています。

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が5人、「中立」が3人、「売り」が1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。EPAMは現在289.15ドルで取引されており、平均目標株価の317.89ドルは、今後12カ月で10%の上値余地を示唆しています。

グローバントSA (GLOB)

2つ目の銘柄、グローバントはAIサービス分野で世界をリードする企業です。同社は2003年に創業され、現在ではテック界で100億ドルプレーヤーに成長しました。グローバントは、テックサービスやプラットフォームにAI技術を幅広く活用しています。また、同社はデジタル・メディア・スタジオも運営しており、今日のオンライン社会で存在感を示すために不可欠な資産となっています。

特に注目すべきは、デジタル・トランスフォーメーション・プラットフォームにAIを活用していることです。この技術は、ソフトウェア・パッケージのコーディングとテストの方法を改革する上で特に有用であることが分かっています。

世界的な主要企業が顧客

グローバントの顧客ベースには、グーグル、エレクトロニック・アーツ、サンタンデールなど、世界的に有名な企業が名を連ねています。世界30カ国に2万7,500人以上の従業員を擁し、その国際性は同社の歴史からも明らかです。同社はアルゼンチンのブエノスアイレスで設立されましたが、現在はルクセンブルグに本社を置き、主要顧客は米国と英国にあります。

最近、グローバントは拠点を拡大しています。12月には、ブラジルのビジネス・テック・コンサルタント会社Iterisの買収を発表しました。サンパウロを拠点とする同社は、グローバントにさらなるデジタル機能をもたらし、600人の従業員と「有力な顧客名簿」により、グローバントのブラジルでの地位を向上するでしょう。グローバントの経営陣は、ブラジルをラテンアメリカにおける「最重要投資先」のひとつと位置づけています。また、1月にはドイツ・ベルリンに初のビジネス・イノベーション・ハブを開設しました。

財務面に目を向けると、11月に発表されたグローバントの2023年第3四半期決算では、売上高が予想通りの5億4,530万ドル、EPSは予想を1セント上回る1.48ドル(非GAAP基準)でした。

「iPhoneモーメント」に注目

みずほ証券のドレフ氏は、グローバントのAIへの取り組みに注目し、それが同社のポジショニングと成功の鍵になると見ています。ドレフ氏は、次のように述べています。「グローバントは、AIサービスにおいてリーダーシップを発揮していると考えます。経営陣はしばしばAIを “iPhoneモーメント “と呼んでいますが、同社は次世代技術(生成AI、データアナリティクスなど)でシェアを獲得し続ける競争力を有していると考えています」

ドレブ氏は、この銘柄に「買い」レーティングを付け、目標株価の283ドルは、今後12カ月で20.5%の上値余地を示唆しています。

過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が11人、「中立」が4人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価の255.14ドルは、現在の取引価格234.88ドルから今後12カ月で8.5%の上値余地を示唆しています。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、‘The Picks & Shovels of AI’: Mizuho Says It’s Time to Pull the Trigger on These 2 IT Service Stocks原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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