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ディズニー株:アイガーCEOの「ライオンの牙」を市場は評価

ストーリーハイライト

ウォルト・ディズニー(NYSE:DIS)の投資家にとって、過去1年は株価下落が続き痛手となりました。同社は「ライオンの牙」により、コストを削減し、ディズニーをストリーミングの傑出した企業に作り上げる推進力を持つリーダーを必要としています。ボブ・アイガーCEOのビジョンと情熱が、2024年には、ディズニーが金融市場の寵児にする可能性があります。

ディズニーは、テーマパーク、映画、テレビ番組、おもちゃ、ストリーミング・サービスなどで、魔法のようなエクスペリエンスを提供します。しかし今年は、市場は伝統的な銘柄よりもテック銘柄を大きく支持したため、ディズニーの株主にとって魔法は起きませんでした。

もちろん、ディズニーは長い間健在であり、どこに行くことはありません。市場ではセクターや企業は入れ替わるもので、ディズニーは一時期人気がなくなっていました。しかし、最近のイベントはディズニーの投資家を安心させ、このアメリカを象徴する巨大エンターテインメント企業への信頼を回復させる可能性があります。

俳優のストライキ終結がディズニーを後押し

まず第一に、長期間続いていたハリウッド俳優のストライキがようやく終結しそうだということです。これを受けて、市場はディズニーの将来を楽観視しています。これはディズニーをはじめ、エンターテインメント・コンテンツの制作・配給を行う米国企業にとって重要なことです。

SAG-AFTRA(映画俳優組合-米国テレビ・ラジオ芸術家連盟)は、118日間に及ぶストライキの末、ディズニーなどの大手スタジオを代表するAMPTP(全米映画テレビ制作者協会)と暫定合意に達しました。合意額は10億ドル以上で、賃上げと「ストリーミング・パートナーシップ」の残余ボーナスが含まれています。

人工知能(AI)の利用による「広範な同意と補償の保護」まで契約に盛り込まれているのは時代の流れでしょう。しかし、ディズニーにとって最も重要なのは、この3年契約がおそらくSAG-AFTRA理事会によって承認され、それによってハリウッドで長期化している俳優のストライキに終止符が打たれることです。

業績を上方修正し、コスト削減策を強化

さらに、ディズニーの株主はダブルショット(あるいはトリプルショット)のポジティブなニュースを得ました。俳優組合のストライキが終息に向かうだけでなく、ディズニーは業績を上方修正し、アイガー氏はディズニーのコスト削減策を強化する予定です。

ディズニーの2023年度第4四半期(7-9月期)の業績から始めましょう。アナリストは1株当たり利益(EPS)0.71ドルを予想していましたが、実際には0.82ドルを計上しました。

2024年には、よりスリムなディズニーに

さらに、同四半期のDisney+加入者数が1億5,020万人に達し、予想の1億4,815万人を上回ったことから、ディズニーの株価は急上昇しました。つまり、コンテンツストリーミング企業としてのディズニーの地位は、おそらく批評家たちが考えていたよりも強固なのです。しかし、これはディズニーにとって最も重要なニュースではないかもしれません。

真に重要なのは、アイガー氏のコスト削減推進でしょう。同氏は、ディズニーを3つの事業セグメント(ストリーミングを含む「ディズニーエンターテインメント」、テーマパークを含む「エクスペリエンス」、ESPNを含む「スポーツ」)に再編成しました。

現在、アイガー氏はディズニーをよりスリムでコスト効率の高いものにするための強力な施策を実施しています。具体的には、8,000の職務を廃止し、年間コスト削減目標については、当初の55億ドルから20億ドル引き上げ、75億ドルとしています。

この計画の一部には、ディズニーの総コンテンツ支出を2023年度の約270億ドルから2024年度の250億ドルに削減することも含まれています。俳優のストライキが終結した今、ディズニーはコスト削減目標を達成し、来年にはディズニー株投資家に素晴らしい価値を提供する態勢が整うとみられます。

アナリストによれば、ディズニー株は「買い」?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」18人、「中立」5人、「売り」1人で、コンセンサス評価は「中程度の買い」です。平均目標株価は105.52ドルで、今後12カ月で16.7%の上値余地を示唆しています。

ディズニー株売買で、どのアナリストに従うべきか迷っているのであれば、(1年間の時間枠で)最も正確なアナリストはMoffettNathansonのMichael Nathanson氏で、1レーティングあたりの平均リターンは18.04%、成功率は65%です。

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ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Disney Stock (NYSE:DIS): CEO Iger Has the Eye of the Tiger原文の翻訳を中心にまとめています。

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この記事のライター
金融コンテンツ・エディター兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
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