ストーリーハイライト
ファストフード大手のマクドナルド(NYSE:MCD)が先日発表した第3四半期決算発表は、アナリスト予想を上回るもので、不透明な経済環境下、消費者のマクドナルド支持が続いています。消費者は、一時的な楽しみのためのお金をポケットに入れておく一方で、支出をさらに節約するようになっています。これは、「トレードダウン効果(全般的に買い物の費用を低下させること)」の恩恵にあずかろうとするマクドナルドにとって好都合です。
高インフレと高借入コストの中、マクドナルドは好業績
ハロウィーンの前日に、マクドナルドは第3四半期決算を発表しました。しかし、ホラーショーとは異なり、目覚ましい業績を発表し、アナリスト予想を上回りました。高インフレと高借入コストが消費者心理を圧迫する中、人々は引き続きマクドナルドに向かっています。
売上高は前年同期比14%増の67億ドルで、アナリスト予想の66億ドルを上回りました。世界レベルでは、既存店売上高は8.8%増でした。これを受け、EPS(1株当たり利益)は前年同期比19%増の3.19ドルに達し、コンセンサス予想の3ドルを上回りました。そして、四半期配当を10%引き上げ、1株当たり1.67ドルとしました。
CEOのChris Kempczinski氏は、「第3四半期には世界全体の売上高が11%成長しており、当社の業界リーダーとしての強さを反映しています」と述べています。
マクドナルドは、不透明な時代に、手軽かつ安価で栄養価の高い食事を提供するという中核事業の重要性を実証しています。確かに、このシナリオは非常に有望です。
強力なカタリストでさらに株価上昇も
マクドナルドがいつまで傑出した業績を上げ続けられるかは誰にも分かりませんが、同社はトレードダウン効果に乗ることができるはずです。さらにマクドナルド株には、2つの説得力のあるカタリストがあります。
第一に、RTO(オフィスへの復帰)に積極的に取り組む企業が増えていることです。アマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)はこの正常化をリードする企業の一つです。他の大手上場企業も、通常の3日ではなく4日の出社を要求するなど、オフィスワークを高めようとしています。いずれ、一部の企業においては、週5日出社になる可能性も高まっています。
したがって、企業がより多くの社員をオフィスに呼び戻せば、人々は出勤前に朝食を買うので、ファストフードの朝食売上は増加するでしょう。実際、CNBCによると、レストラン全体の客足は減少しているものの、レストランの朝食売上はまさにその理由で安定しているとのことです。マクドナルドの安価な朝食がさらに支持を集めれば、マクドナルドの株価が上昇する可能性があります。
第二に、多くの消費者はまだ自分の楽しみのための臨時支出、たとえばテイラー・スウィフトのコンサートに参加するような単発イベントを優先していますが、いつかはその高揚感は低下します。そうなれば、消費者は予算をより厳しく管理するようになるでしょう。
このような状況下では、マクドナルドは明確な勝者になる可能性があります。同社は、ファストフードの多くの利便性を提供しつつ、比較的懐に優しいためです。
アナリストによると、マクドナルド株は「買い」?
ウォール街に目を向けると、アナリストレーティングは、「買い」22人、「中立」5人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価は310.42ドルで、15.5%の上値余地を示唆しています。
結論
多くの企業が消費者心理の低下を懸念する中、マクドナルドは多くの点でネガティブな背景から逆に恩恵を受けています。ファストフードを安く提供する企業として、同社はトレードダウン効果の恩恵を享受できるはずです。また、RTO義務化などの外部要因も朝食の売上を押し上げる可能性があり、マクドナルドの株価に有利に働くでしょう。
本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、McDonald’s Stock (NYSE:MCD): Poised to Benefit from a Shifting Economy原文の翻訳を中心にまとめています。
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