ストーリーハイライト
テスラ(NASDAQ:TSLA)が10月上旬に発表した第3四半期の自動車販売台数が期待外れだったのは、不吉な兆候だったのかもしれません。EVリーダー企業が、水曜の市場引け後に発表した第3四半期決算は投資家にとって不本意なものでした。
テスラは売上高と利益の両方で予想を達成出来ませんでした。売上高は233億5,000万ドルで、前年同期比8.9%増となりましたが、予想を7億9,000万ドル下回りました。調整後EPSは0.66ドルで、コンセンサス予想を0.07ドル下回りました。
主要指標は精彩を欠いており、これに加えて期待を裏切る別の指標もありました。自動車粗利益率(クレジット控除後)は16.3%となり、市場予想の17.6%を下回りました。
値下げ終了を確約していないことが、目先の株価の大きな問題
ウェドブッシュのダニエル・アイブス氏は、5つ星アナリストで、ウォール街の株式プロフェッショナルの上位2%に格付けされています。同氏は、今後数四半期でテスラの利益率は「安定するはず」と考えていますが、決算説明会で「値下げ終了を確約しておらず、これは目先の株価にとって大きな問題です」とも指摘しています。
実際、アイブス氏は次のように述べています。「一言で言えば、決算に関する電話会議は “小さな惨事 “と特徴付けられるでしょう。ウォール街は、世界的な利益率低下と絶え間ない値下げへの対応をテスラから聞きたかったのです。しかし、はるかに慎重なイーロン・マスク氏は、金利上昇、FSD(完全自動運転ソフト) / AI投資に焦点を当て、そして今後12〜18カ月間のサイバートラック生産の困難な道のりを強調したのです」
今後12~18カ月は強気だが、その後にハードル
サイバートラックの生産は開始され、オースティン工場からの納車は11月30日に開始されます。しかし、マスク氏はその生産は「非常に困難」になるだろうと述べました。テスラの将来目標は年間25万台のサイバートラック生産で、現在100万台の予約があります。しかし、マスク氏によれば、少なくともあと12カ月から18カ月は、サイバートラックは「キャッシュフローとマージンがマイナスになる」とのことです。
最後に、アイブス氏は「今後12~18カ月はテスラに対して強気ですが、明らかにハードルが待ち構えており、それはウォール街にとって腕の見せ所となるでしょう」と述べました。
従って、アイブス氏はアウトパフォーム(=買い)のレーティングを繰り返しましたが、短期的には慎重な姿勢を反映させ目標株価を350ドルから310ドルに引き下げ、今後12カ月の株価について、41%の上値余地を示唆しました。
ウォール街では、12人のアナリストがアイブス氏の強気派に加わっており、14人が「中立」、4人が「売り」で、コンセンサス評価は「中程度の買い」となっています。平均目標株価は現在254.74ドルで、今後12カ月で最大16%の上値余地を示唆しています。
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本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、Tesla Stock Is Down but Not Out, Says Daniel Ives原文の翻訳を中心にまとめています。
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