✔ 暗号資産(仮想通貨)のブレイクアウトで、よくダマシにあっている方
✔ 暗号資産(仮想通貨)のブレイクアウトで、なぜダマシが起こるのか知りたい方
暗号資産(仮想通貨)の投資では、多くの人がチャートを参考にして取引のタイミングを判断します。とくに大きな利益を生むサインといわれるのが、「ブレイクアウト」と呼ばれるもの。
しかしブレイクアウトは、投資家の思惑を裏切る「ダマシ」であることも少なくありません。
そこで今回は、暗号資産(仮想通貨)市場でのブレイクアウトと、ダマシの見極め方を紹介していきましょう。
- ブレイクアウトとは、相場がサポートラインやレジスタンスライン、すなわち直近の高値や安値を超えること
- ブレイクアウトは絶好の買い時・売り時であるが、ダマシが入ることも少なくない
- ブレイクアウトのダマシは、新規購入者の勢いが、損切りプレイヤーや利食いしようとするプレイヤーの勢いに負けたときに起こる
- ブレイクアウトのダマシに惑わされないために「安易に逆指値注文をしない」「一回目のブレイクアウトは様子をうかがう」「水平線ラインを定期的に確認・修正する」
暗号資産(仮想通貨)におけるブレイクアウトとは?
ブレイクアウトとは、相場がサポートラインやレジスタンスラインなどのラインを越えることをいいます。つまり相場が直近の高値や安値を越えることを表します。
暗号資産(仮想通貨)に限らず、投資の世界ではブレイクアウトを活用して大きな利益を狙うブレイクアウト戦略が広く使われています。
暗号資産(仮想通貨)トレンドの底や天井を調べる手段になる
サポートラインやレジスタンスライン、いわゆる「レジサポライン」はそのラインを越えないように価格が推移します。
ブレイクアウトが発生するということは、越えないように設定されたラインを越えてしまったということ。多くの場合、その後トレンドが転換します。
つまりブレイクアウトは、現在起きているトレンドの底や天井を調べる手段となるのです。
暗号資産(仮想通貨)を買い時売り時のタイミングの指針になる
ブレイクアウトが発生した瞬間に、その方向へのトレンドが確定します。
つまりレジスタンスラインを越えれば上昇トレンドが、サポートラインを越えれば下降トレンドが発生するということ。
トレンドが始まった瞬間というのは、売り時や買い時としては最善のタイミングです。ブレイクアウトは、私たちに暗号資産(仮想通貨)の買い時や売り時を示す指針となってくれます。
ダマしも頻発に起こるブレイクアウト
しかしブレイクアウトは絶対ではありません。その成功率は20%から40%ほどだといわれています。
トレンドに順張りしたら、「ダマし」に遭って痛い目を見ることも。そしてブレイクアウトでダマしが起きる背景には、投資家(プレイヤー)の心理が大きく作用しています。
ダマしが起こる仕組みをプレイヤーの心理から考える
レジサポラインをはじめとする各種のチャートは、多くのプレイヤーが売買のタイミングを図るのに利用しています。
そのためブレイクアウト発生時、発生後のプレイヤーの心理を考えることで、ダマしの起きる仕組みやダマしに惑わされないコツがわかるようになるのです。
ブレイクアウトが起きた時
ブレイクアウト後に価格が反転する「ダマし」が起きる背景には、ブレイクアウトをすると損をしてしまうプレイヤーの存在があります。
利益を狙うプレイヤーと、そうでない人の拮抗がブレイクアウトの正否を分けます。ここでは上昇トレンドを例に、ブレイクアウトが起きたときのプレーヤーの心理状態を見てみましょう。
売りポジションの人間が焦って損切りをし始める
ブレイクアウトが発生すると、レジスタンスラインで反転すると予想していた売りポジションの人間が決済を始めます。
彼らは価格の上昇によって、すでに含み損が確定している状態。
ブレイクアウトが発生して大きな上昇トレンドが生まれたことで、これ以上の損益が生まれないように損切りを始めるのです。
購入希望者が続々と現れ始める
ブレイクアウトが発生することで、大きな利益を狙って購入希望者が続々と現れはじめます。
彼らは価格が同じくレジスタンスラインで反転すると予想する一方、ブレイクアウトを期待して価格の推移を注視。
ブレイクアウトが発生することで大きな上昇トレンドになることを見込んで、新たな購入者がどんどん現れるのです。
ブレイクアウト後
ブレイクアウトが発生した後は、本当にブレイクアウトが成立するのか、それともダマしに終わってしまうのかを見極める必要があります。
ブレイクアウト後はプレイヤーの心理を追うことで、価格の推移を説明することが可能。成功するとき、失敗するときの心理というものを抑えておきましょう。
損切りプレイヤーと買い手の需給が一致し、市場はいったん停滞する
ブレイクアウトが発生すると、しばしばその後市場はいったん停滞することがあります。これは損切りをするプレイヤーの決済と、買い手の注文が一致した結果。
この停滞自体はブレイクアウトの正否を左右しません。ですがこの停滞がどう終わるかがとても大切になります。
それ以降も新規購入者がいればブレイクアウト成功!
停滞の後、新規購入者が継続して表れることでブレイクアウトが成功します。
ブレイクアウトが発生すると損切りプレイヤーのほか、利食いをもくろむプレイヤーも決済を開始。
彼らによる価格への圧力に新規購入者が勝ることで、ブレイクアウトははじめて成功するのです。
価格がレジスタンスラインを切ると失敗。その時の各プレイヤーの心理
停滞の後、新規購入者が損切りプレイヤーに負けることでブレイクアウトは失敗、すなわちダマしとなるわけですね。
もし価格がレジスタンスラインをふたたび下回ってしまうと、ブレイクアウトを見込んだ新規購入者があわてて売りに入ります。
さらに損切りで決済するプレイヤーも加わり、大きく価格を押し下げてしまうのです。
ダマしに惑わされないためには……
ブレイクアウトが見られそうだからといって、あわてて取引をしても、ダマしによって利益を得られない公算が高くなります。とはいえ大きな利益を見込める以上、すべて見送るわけにもいきません。
ダマしに惑わされないためには、相場を冷静に見る必要があります。ダマしかどうかを見分けるための基準を設けましょう。
レジスタンスラインやサポートラインで逆指値注文を安易に行わない
ブレイクアウトの6割以上は、失敗に終わるというのがセオリー。そこで、ラインを越えそうなところで逆張りし、逆指値注文を行えば利益を得られるかもしれません。
しかしブレイクアウトが失敗に終わっても、ライン上でレンジ相場に転ずることが多いのです。
明確にトレンドが反転するサインが出るまでは、逆指値注文を安易に行わないようにしたほうがいいでしょう。
一回目のブレイクアウトは様子をうかがう
一回目のブレイクアウトは、停滞の後にトレンドの反転を招く可能性があります。うかつに投資をポジションを持つと、期待を裏切られることも。
利益を出すのであれば、トレンドが確定した後でも遅くはありません。一回目のブレイクアウトは様子をうかがい、相場の行く末を観察しましょう。
水平線ラインの位置を定期的に確認、修正していくこと
レジサポラインをはじめとする水平線ラインは、ブレイクアウトを判断するための大切な基準です。
ブレイクアウトのダマしを回避するには、日ごろから水平線ラインの位置を定期的に確認し、修正することが大切。
水平線ラインの基準となるチャートも、複数時間足を見ることでブレイクアウト失敗の兆候を見て取ることができるようになります。
ブレイクアウトを活用して、ワンランク上の取引を
- ブレイクアウトとは、相場がサポートラインやレジスタンスライン、すなわち直近の高値や安値を超えること
- ブレイクアウトは絶好の買い時・売り時であるが、ダマシが入ることも少なくない
- ブレイクアウトのダマシは、新規購入者の勢いが、損切りプレイヤーや利食いしようとするプレイヤーの勢いに負けたときに起こる
- ブレイクアウトのダマシに惑わされないために「安易に逆指値注文をしない」「一回目のブレイクアウトは様子をうかがう」「水平線ラインを定期的に確認・修正する」
今回は暗号資産(仮想通貨)投資におけるブレイクアウトと、ブレイクアウトに多いダマしの仕組みやダマしに騙されない方法を紹介しました。
ブレイクアウトを活用する手法は多くのプレイヤーが採用しています。プレイヤー心理を把握し、惑わされないようにすることで堅実に利益をあげることができます。
ぜひ今回紹介した内容を参考に、ワンランク上の取引を実現してください。
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