8月2日 0時台には最高値309万円台まで上昇
出典:Trading Viewビットコイン日本円チャート 1時間足
まずは、ビットコインを取り巻く内外の社会情勢や経済向がどうなっているか、主な話題を拾ってみた。
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アジア地域
7月の韓国の消費者物価上昇率は前年同月比6.3%増
韓国の7月の消費者物価上昇率は、前年同月比6.3%増となり、6月(同6%増)から加速し、エネルギーと食品価格の高騰により1998年11月以来の高い上昇率となった。
また、韓国の消費者物価上昇率は、16カ月連続で中央銀行の目標値である2%を上回り、物価上昇を抑制するため、韓国銀行にはさらなる引き締めの圧力がかかり続けている。
韓国銀行は、物価上昇を抑制するため、7月初めに史上初の50ベーシスポイントの利上げ(2.25%)を実施し、2021年8月以来6回目の利上げとなった。
韓国では、パンデミック低迷からの需要回復がロシアとウクライナの戦争と重なり、原油などの商品価格が押し上げられ、インフレ圧力が高まっている。
第2四半期の香港の国内総生産は前年同期比1.4%減
8月1日、香港政府は、第2四半期の域内総生産(GDP)速報値を発表したが、それによると、前年同期比1.4%減少した。輸出と投資が低迷し、新型コロナウイルス流行が経済活動に悪影響を及ぼした。第1四半期は3.9%減。
季節調整済みの前期比では0.9%増。同第1四半期は2.9%減。
7月のインドの貿易収支は310億2000万米ドル
インドの7月の貿易収支は、過去最高の貿易赤字を記録し、前年同月の110億米ドルの赤字の3倍となる310億2000万米ドルの赤字となった。これは原油と石炭の輸入が増加したことによる。
輸入は前年同月比42.8%増の66.億2600万米ドル、輸出は0.5%減の10億米ドル。
オセアニア地域
6月のオーストラリアの建築許可件数は前月比0.7%減」
オーストラリアの6月で承認された総住宅数の季節調整済み推計値は、市場コンセンサス(前月比5%減)から上昇し、同0.7%減の1万6461戸となり、5月(同11.2%増)から大幅に低下した。
この減少は主に、一戸建て住宅を除く民間部門の住居許可件数が減少(5月の34.6%に対し5.7%減)した一方、民間部門の一戸建て住宅許可件数が増加(2.1%に対し1.2%減)したことによるものである。
オーストラリア全体では、南オーストラリア州(10.1%減)とクイーンズランド州(2.0%減)で住居許可件数が減少し、ビクトリア州(6.3%増)、西オーストラリア州(1.7%増)、ニューサウスウェールズ州(1.5%)とタスマニア州(1.0%増)は増加した。
しかし、前年同月比では、17.2%減であった。
6月のオーストラリアの住宅ローン新規融資額は205億豪ドル
オーストラリアの6月の持家向け新規融資額は、前月比3.3%減の205億豪ドルとなり、市場コンセンサス(同3.0%減)を上回ったが、5月(同2.1%増)からは低下した。
この減少は主に、新築住宅の購入(5月の2.3%に対し2.7%減)および既存住宅の購入(0.3%に対し4.4%減)の両方の減少に起因している。
ABSのファイナンス&ウェルス担当のキャサリン・キーナン氏は次のように述べている。
「6月の落ち込みを差し引いても、持ち家の新規ローンコミットメントの金額は2020年2月の大流行前の水準より50%高いままであり、投資家の新規ローンコミットメントの金額は101%高いままである」
前年同月比では、これらのローンコミットメントの額は9.6%減少した。一方、住宅ローン全体の新規貸出コミットメント額は4.4%減少したが、310億豪ドルと歴史的な高水準を維持した。
ヨーロッパ地域
6月のイギリスのNationwide住宅価格指数は前年同月比10.7%増
イギリスの6月のNationwide住宅価格指数は、前年同月比10.7%増となり、5月(同11.2%増)をやや下回り、市場コンセンサス(同10.8%増)も下回った。5月と比較すると、住宅価格は0.3%上昇し、11カ月連続の上昇となった。
イギリスの一般的な住宅の価格は27万1613ポンドと過去最高を更新し、平均価格は過去1年間で2万6000ポンド以上上昇した。
「住宅購入のための住宅ローン承認件数は4月に流行前の水準に戻り、調査会社からは新規購入者の問い合わせに若干の軟化が見られるなど、減速の兆しが見られている」
「とはいえ、高いインフレが家計を圧迫し、消費者信頼感がすでに過去最低レベルにまで落ち込んでいることを考えると、住宅市場は驚くほどの勢いを保っている」
Nationwideのチーフエコノミスト、ロバート・ガードナー氏は述べた。
7月のスペインの失業者数は288万人
スペインの7月の失業者登録者数は、前月比3230人増の288万人となった。部門別では、教育(23,708人増)を中心としたサービス(11,237人増)、農業(825人増)、建設(976人増)で失業者が増え、工業(1909人減)では減少している。
失業率が最も上昇したのはカタルーニャ州(+3,310人)、カスティージャ・ラ・マンチャ州(+2,705人)、マドリッド自治州(2,432人)、一方、最も低下したのはバレンシア自治州(-2,937人)、アンダルシア州(-2,263人)、アストリアス州(-1,464人)。
7月のスペインの消費者信頼感指数は55.5
スペインの7月の消費者信頼感指数は、6月比10.3ポイント減の55.5となり、前年同月比36.4ポイント減であった。3月以来の低い数値となった。現状判断は、景気や家計の金融情勢、労働市場などの悪化に引きずられ、同6.4ポイント減の53.1。
また、将来に対する期待値は14.3ポイント減の58.9となり、これも経済や労働市場に対する信頼感の低下が圧迫要因となった。
北米地域
7月のカナダの製造業購買担当者景況指数は52.5
カナダの7月のS&Pグローバル製造業PMIは、6月(54.6)から低下して52.5となり、同部門の成長率が2020年6月以降で低かったことが明らかになった。製造業の生産と新規受注が減少し、25カ月ぶりに縮小した。
また、購買活動も伸び悩み、輸出販売も2期連続の減少となった。企業活動の低迷により、雇用の増加ペースはこの1年半で最も低くなった。
価格面では、投入価格上昇率は過去5ヵ月で最も低い水準まで低下したが、燃料、輸送、食料、労働力の価格上昇により、依然として長期的な平均を大きく上回った。
今後については、需要拡大や新製品への期待から、製造業は来年の生産について楽観的な見方をしている。
6月のアメリカの求人数は1070万人
アメリカの6月の求人数は、前月比60万5000人減の1070万人となり、9カ月ぶりの低水準で、市場今背sんさす(1100万人)を下回った。3月に過去最高水準を記録した後、3年連続で求人数が減少した。
求人数の減少幅が大きかったのは、小売業(34万3000人減)、卸売業(8万2000人減)、州・地方政府教育業(6万2000人減)だった。一方、5月に仕事を辞めたアメリカ人は約420万人で、前月とほとんど変わらず、いわゆる辞職率は2.8%と横ばいだった。
南米地域
7月のブラジルの貿易収支は54億米ドルの黒字
ブラジルの7月の貿易収支は、前年同月(74億米ドル)から縮小して54億米ドルとなり、市場コンセンサス(70億米ドル)には届かなかった。
輸入は、製造品(43.4%)、鉱業製品(35.2%)、農産物(8.9%)の購入により、前年同月比41.6%増の245億1000万米ドルに急増した。一方、輸出は製造業製品(33.2%)、農産品(40.2%)などが牽引し、同23%増の299億6000万米ドルと伸び悩んでいる。
一方、鉱産品は5.6%減少した。主な貿易相手国は、輸入がアメリカ(60.9%)、中国(42.2%)、EU(37.1%)、輸入はEU(53.5%)、アルゼンチン(45.8%)、アメリカ(14.8%)などであった。
7月のペルーの消費者物価上昇率は前年同月比8.74%増
8月1日、ペルーの国歌統計情報庁は、7が宇野消費者物価上昇率を発表したが、それにょると、前年同月比8.74%増となり、6月(同8.81%増)から伸びが鈍化した。前月比では0.94%増となり、6月のペルー中央準備銀行の予想と一致した。
6月(前月比1.19%増)からは鈍化した。食品と飲料の価格は前月比1.56%増、輸送価格は2.49%増。7月までの12カ月のインフレ率は5.42%増であった。
中央銀行・金融機関の金融政策関連
オーストラリア準備銀行は政策金利を50bps引き上げ
オーストラリア準備銀行は、8月の会合で、キャッシュレートを50bps引き上げ、1.85%とした。7月と6月の50bpsの引き上げ、5月の25bpsの引き上げに続く動きで、キャッシュレートは2016年4月以来の水準となった。
理事会は、ここ数カ月の利上げは、インフレを低下させ、より持続可能な需要と供給を生み出すために必要だったと述べ、RBAはさらなる引き締めに踏み切ることを約束している。
その規模やタイミングは入ってくるデータによって導かれるため、あらかじめ設定した経路にはないとしている。委員会は、2022年のCPIは7.75%程度、2023年は4%を少し上回る程度になると指摘した。
中央銀行は、ウクライナ戦争とそれがエネルギーや商品価格に与える影響、中国の反新型コロナウイルス措置によって曇ったままの世界的な見通しに注意を払いながら、インフレ率が目標に戻るために必要なことを行うというコミットメントを再確認した。
理事会は、為替決済残高の金利を50bps引き上げて1.75%とした。
第3四半期のロシアの経済は7.0%減に
8月1日、ロシア中央銀行は、金融政策報告を発表したが、それによると、第3四半期の国内総生産(GDP)伸び率が7.0%減と見込み、第2四半期の同4.3%増からさらに落ち込むとの見通しを明らかにした。
2022年全体の成長率は4%~6%減、2023年は同1%~4%減となり、2024年にプ1.5%~2.5%増まで回復する見込みである。
政治・経済動向
2022年の中国の成長率目標達成は困難と指導部が認める
8月2日、中国指導部は、中国共産党中央政治局会議で、指導部は、2022年の経済成長率の目標は5.5%前後に設定しているが、その数字は厳格な目標ではなく、あくまでも目安にすぎないと、政府当局者らに伝えたことが明らかになった。
経済成長率目標は達成できなくても罰則はなく、閣僚や地方政府当局者を評価するものではないとも伝えた。
上半期のアジア地域の外貨準備高は6.2%減少
アジア地域の上半期の外貨準備高は、計3720億米ドル目減りしたことが明らかになった。減少率は6.2%で、半年間としては2015年8月から2016年1月以降で最大となった。
最も落ち込んだのはタイで、減少率は10.4%、6月末の準備高は2014億米ドルとなった。次いでフィリピンが7.3%減の1009億米ドル、インドと日本はともに約7%減で、準備高はそれぞれ5292億米ドルと1兆2000億米ドル。
アメリカの財務省の第3四半期借り入れは4440億米ドル
8月1日、アメリカの財務省は、第3四半期に4440億米ドルの借り入れを実施することを明らかにした。5月時点では1820億米ドルと見込んでいたが、それを上回る。
増加した背景として、財政活動予測や連邦準備理事会(FRB)が公開市場操作のために管理する口座「システム・オープン・マーケット・アカウント(SOMA)」の償還による影響見通しの修正がある。
第3四半期末のキャッシュバランスは6500億米ドルの見通し。第4四半期の借り入れは4000億米ドルの見通し。同四半期末のキャッシュバランスは7000億米ドルと予想。第2四半期の借り入れは70億米ドルで四半期末のキャッシュバランスは7820億米ドル。
東京株式市場
株価が上昇した銘柄数は10%超
8月2日、東京株式市場の日経平均株価は、対前日(1日)比398円62銭安の2万7594円73銭で取引を引けた。
プライム市場の売買高概算は11億6086万株、売買代金概算は2兆8232億円。値上がりした銘柄数は190銘柄(10.33%)、値下がりした銘柄数は1620銘柄(88.13%)、株価が変わらなかった銘柄数は28銘柄(1.52%)であった。
ニューヨーク株式市場
8月2日、ニューヨーク株式市場は、ダウ工業株30種平均株価は32,691米ドル29セント、S&P500総合は4,104.21ポイント、ナスダック総合は12,287.67ポイントで、それぞれの取引を引けた。
終値は、ダウ工業株30種平均株価は32,400米ドル61セント、S&P500総合は4,091.65ポイント、ナスダック総合は12,348.08ポイントで、それぞれの取引を引けた。
このような状況がビットコインの値動きにどんな影響を及ぼしたのだろうか。以下は、8月2日のビットコインの値動きを時系列に沿って説明したものである。
ビットコインの8月2日の値動き
3 | ビットコイン価格 |
始値 | 3,093,361円 |
高値 | 3,096,000円 |
安値 | 2,964,599円 |
終値 | 3,035,632円 |
始値3,093,361円で寄りついたあと、最高値3,096,000円まで上昇したが、3,077,003円まで押し戻されて下落し、4時台には3,015,001円まで下落したが、3,025,804円まで買い戻されて上昇した。
8時台には3,086,666円まで上昇したが、3,062,150円まで押し戻された。9時台には3,080,506円まで上昇したが、3,039,000円まで押し戻されて下落した。
13時台には2,979,220円まで下落したが、2,993,000円まで買い戻されて上昇し、15時台には3,003,770円まで上昇したが、2,997,999円まで押し戻されて下落した。
16時台には2,974,680円まで下落したが、2,997,580円まで買い戻されて上昇し、17時台には3,002,126円まで上昇したが、2,988,960円まで押し戻されて下落し、18時台には最安値2,964,599円まで下落したが、2,972,045円まで買い戻されて上昇した。
20時台には3,011,438円まで上昇したが、3,001,240円まで押し戻されて下落し、21時台には2,967,386円まで下落したが、2,976,199円まで買い戻されて上昇した。
23時台には3,048,432円まで上昇したが、押し戻されて、23時59分59秒には終値3,035,632円をつけ、8月2日の取引を引けた。
この日一日のビットコインの値動きは最安値最高値ベースで、131,401円であった。
8月3日の価格予想及び、注目のイベント
ビットコイン価格予想:3,200,000円~3,030,000円
経済指標 | 時間 |
NZ・雇用者数変化(第2四半期)(前期比0.4%増) | 07:45 |
独・貿易収支(6月)(136億ユーロの赤字) | 15:00 |
英・S&Pグローバル/CIPSサービス業購買担当者景況指数(7月)(53.3) | 17:30 |
米・供給管理協会(ISM)非製造業購買担当者景況指数(7月)(52.6) | 23:00 |
政治・経済イベント | 時間 |
Sustainable Energy Blockchain & Cryptocurrency(オンライン) | |
ドミニカ・The Financial Summit(~6日)(プンタ・カナ) | |
シンガポール・World AI Show Singapore 2022(~4日)(シンガポール) | |
ベトナム・Rubber & Tyre Vietnam 2022(ホーチミン)(~5日)(ホーチミン) | |
ベトナム・Coatings Expo Vietnam 2022(ホーチミン)(~5日)(ホーチミン) | |
オーストリア・OPEC・非OPEC閣僚級会合(ウィーン) |
要人発言 | 時間 |
米・セントルイス地区連邦準備銀行総裁ジェームズ・不ラード氏発言 | 07:45 |
米・フィラデルフィア地区連邦準備銀行総裁パトリック・ハーカー氏発言 | 23:30 |
8月3日のビットコインは、始値3,034,409円で寄りついたあと、3,001,471円まで下落したが、3,040,964円まで買い戻されて上昇し、2時台には3,104,575円まで上昇したが、3,080,625円まで押し戻されて下落した。
4時台には3,040,510円まで下落したが、3,055,495円まで買い戻されて上昇し、5時台には3,070,019円まで上昇したが、3,067,100円まで押し戻された。6時台には始値3,066,884円d寄りついた後、下落している。
今日のポイント
8月2日のビットコインは、対前日比(終値)で3日間連続マイナスの値動きとなった。0時台には最高値309万円台まで上昇したが、その後は伸びを欠いて押し戻され、終値は303万円台をつけ、取引をhけた。
ローソク足の動きを一目均衡表でみると、ローソク足は雲の下にあり、基準線、転換線はローソク足の下に位置している。また、雲を形成している先行スパンは、先行スパン1が雲の下部を形成している。
これだけでは判断が難しい。そこで、単純移動平均線をみておこう。30日銭を短期線の9日銭が下から上へ突き抜けるゴールデンクロスを形成している。
これは明らかに価格上昇のサインといっていい。そして、75日銭がレジスタンスラインとなっている。したがって、ビットコインの価格は上昇する可能性が高いが、しかし、そんなに大きくは上昇はしないだろう。
よって、ビットコインの価格は320万円あたりまで上昇するが、それ以降は、320万円以下で推移するものと思われる。
▼ビットコインの特徴や今後の動向について詳しく知りたい方はこちら
ビットコイン(BTC/Bitcoin)とは?特徴と今後の将来性・価格予想